イカリソウとは

イカリソウ（ホザキノイカリソウ）は中国、朝鮮半島の産地に生育しているメギ科の多年草です。
花びらの形が船を止める際に使用する錨（いかり）の形に似ていることから、イカリソウ（錨草）と呼ばれるようになりました。

主に中国で多く生育されているイカリソウですが「トキワイカリソウ」「キバナイカリソウ」「ウラジロイカリソウ」「バイカイカリソウ」と約20～30種類あります。

中国から渡ってきた品種が約7、8種類程ですが日本でも自生や栽培され「イカリソウ」「トキワイカリソウ」「キバナイカリソウ」「バイカイカリソウ」がよく見られます。

日本では、有名な滋養強壮ドリンクにイカリソウが配合されています。そのほかにもお茶やサプリメントから継続的に摂取することもできます。

イカリソウを使用し動物実験を行ったところ、補精薬としての作用により起こる生理的変化が科学的に証明されバイアグラと似た作用をもつ存在とまでいわれています。

イカリソウと淫羊藿（インヨウカク）の違い

イカリソウは中国漢方でインヨウカクとも呼ばれているので呼び方が異なるだけで違いはありません。
インヨウカクの呼び名の由来は、羊がイカリソウの葉（藿）を食べたら、1日に100回も交配するほど淫らになったことから、精力が強いという薬効があることに気づき、インヨウカクと呼ばれるようになったという言い伝えがあります。

イカリソウは他にも、茎が3つに枝分かれし、先に小さな葉を3枚ずつつけるので、三枝九葉草（さんしくようそう）とも呼ばれています。

イカリソウの歴史

イカリソウは、中国漢方では精力剤として有名な薬草になります。
「強壮」「勃起不全」「関節痛」「腰痛」「四肢麻痺」の治療にも使用されていました。

古代中国に伝わる薬物の知識が纏められた薬物書「神農本草経」には「人が之を服すれば好んで陰陽（性行為）をなす」「男性の陰茎、女性の陰茎の発育が不十分な人が服用する」と記載されています。

1930年代に研究の結果、イカリソウには精力増強の効果があると認められました。

イカリソウに含まれる成分

イカリソウに含まれている成分には、精力アップの作用が期待できます。成分と効能について紹介します。

イカリイン

フラボノール配糖体であり、ED治療薬のバイアグラより少し弱めですが、似た作用が期待できる成分となり、血管の平滑筋が緩み、男性器への血流が増加します。

勃起を維持するのに必要な成分を分解してしまう酵素を抑制する作用もありますので、勃起維持への効果が期待できます。
精力剤や滋養強壮剤を製造する際に重要とされている成分です。そのため精力増進だけではなく、勃起不全や中折れの改善にも効果を発揮します。

リグナン

イカリソウのほかにもゴマに含まれており、抗酸化効果が高い成分です。細胞の老化を防止する作用もあり、アンチエイジングへの効果も期待できます。

リグナンは女性ホルモン（エストロゲン）と似た働きをすることから、ホルモンバランスを整えるとされており、不妊症、月経前症候群、更年期障害の辛い症状の緩和に有効的です。

ほかにもコレステロールを低下させる作用や中性脂肪の値を低下させることで、動脈硬化や、メタボリックシンドロームを予防することが可能です。

エピメジン

女性ホルモンと男性ホルモンの分泌を促進する作用をもち、神経を刺激する作用があり精力剤や滋養強壮剤に欠かせない成分となります。
精力アップ、血行促進、精液の分泌、知覚神経を興奮が期待でき、性行為にたいして欲求もおきやすくなり性欲もアップすることで活力を取り戻すサポートをしてくれます。

イカリソウの効果

上記の成分の効果以外にも、イカリソウは幅広い効果をもっています。

血行促進作用

イカリソウには血管を拡張させる作用があるため、下半身への血流が改善されやすくなりますので、性機能を改善したい人には有効的な成分になります。
男性の場合は、「滋養強壮」「勃起力アップ」「ED改善」「性欲アップ」「精力増強」に効果を発揮します。
女性の場合は、「不妊症改善」「生理不順」「冷え性」に効果を発揮します。

鎮痛作用

イカリソウには鎮痛作用があり、痺れや痛みにもよいとされているので下記の症状に有効的です。
・腰膝の衰え
・関節痛
・筋肉や関節のけいれん
・リウマチ
・下肢麻痺
・半身不随
・全身不遂

更年期障害

更年期に起こりやすい症状に有効的とされています。
・高血圧症
・加齢によるもの忘れ
・記憶力低下
・神経衰弱
・不眠症
・疲労回復

イカリソウが必要な人

下記に該当する人はイカリソウを摂取することで改善、解消することができます。

・女性を見ても性欲が高まらなくなった

・子供ができにくいので不妊症なのではないかと疑っている

・勃起力の低下により中折れしやすくなってしまい、フィニッシュまでいけない

・月経前症候群や更年期障害により、ホルモンバランスが乱れてしまい悩んでいる

イカリソウの摂取方法

イカリソウは主にお茶、薬酒、栄養ドリンクサプリメントとして飲まれることが多くなります。

お茶で摂取したい場合は、イカリソウの葉を天日干しし、お茶の葉のように細かくしてから煎じて飲みます。
薬酒や栄養ドリンク、サプリメントの場合は成分として配合されているので手軽に摂取することが可能です。

ほかにも花と若葉若芽も食べることができ、花の場合は生、もしくは茹でて食べれ、若葉若芽の場合は茹でたり、炒めて食べられます。

イカリソウの摂取量の目安は、1日水600mlに対して8～10gとされています。

イカリソウの副作用

イカリソウは飲みすぎてしまうと、一時的な副作用がおこる場合があります。

心臓の悪い人、胃腸の弱い人、手足がほてりやすい人、のぼせやすい人に副作用が出やすいとされています。

報告されているのは、吐き気、口渇、鼻血、めまいになります。

イカリソウの注意点・併用注意

イカリソウの注意点は下記になります。

・早く効果を実感したいと過剰に摂取するのはやめましょう。
副作用が出てしまう可能性があります。

併用注意

・心臓病、肝臓病、糖尿病を患っている。

・胃腸の弱い人、手足がほてりやすい人、のぼせやすい人は使用前に医師に相談をしてください。

・現在薬を服用されている人、治療中の人は使用前に医師に相談をしてください。

・授乳中、妊娠中、妊娠の可能性のある人は服用前に医師に相談をしてください。

イカリソウが含まれている商品一覧

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参考サイト：
・イカリソウ-Wikipedia