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ゼニカルの油漏れとは?対策法を知っておこう!
ゼニカルを飲むと、油漏れが起きるおそれがあります。
油漏れとはゼニカルの副作用のひとつであり、SNSなどを見ると悩まされている人が少なくありません。
そんな中、
「ゼニカルの油漏れってそもそも何?」
「油漏れはいつから始まるの?」
「油漏れの対処法は?」
など、疑問や不安をお持ちの人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ゼニカルの油漏れに関する疑問や対策法をお答えします。
ゼニカルの油漏れとは
ゼニカルの油漏れとは、体内に吸収されなかった脂質が油として無意識に肛門から排泄されてしまう症状を指します。「無意識」に漏れてしまうため、注意していても排泄されてしまうのが厄介な点です。
とくに、おならやくしゃみなど、体に力が入るタイミングで出やすいという特徴があります。
発症率は26.6%と高く、4人に1人は発症する計算です。
また、ゼニカルを飲み始めて2週間以内に現れやすいのも特徴です。
そんな油漏れが起こる原因には、ゼニカルの持つ効果が大きく関係しています。
ここからは、ゼニカルの効果について詳しく解説していきます。
ゼニカルの効果
ゼニカルには、食事に含まれている油分の吸収を阻害し、そのまま便として排出させる作用があります。
そのため、ゼニカルを飲み始めると油っぽい便が出ることが多くなりますが、油が混ざった便が出るということは、ゼニカルの効果が発揮されている証拠です。
いつもと違う便が出ることで、不安になるかもしれません。 しかし、油の量が多ければ多いほど「ダイエット効果があった」と判断できます。 つまり、油混じりの便が出ること自体には、何の問題もありません。
ただし一方で、油漏れが起こる点には注意が必要です。
体内で吸収されなかった脂肪が便とともに排出される中、油漏れが副作用として現れてしまいます。
油漏れが起きると、下着や衣類が汚れてしまうため、なるべく避けたいと思う人も多いでしょう。
しかし、ゼニカルの作用が関係している以上、完全に防ぐのは難しいというのが現実です。
では、油漏れはゼニカルを飲み始めてどのくらいで発生するのでしょうか。
また、油漏れが起きた場合、いつまで続くのでしょうか。
また、ゼニカルダイエットについては、別の記事で解説しています。
気になる方はぜひご覧ください。
いつから起こる?
「ゼニカルの油漏れはいつから起こるの?」と不安になる人もいるでしょうが、一般的には、ゼニカルを飲み始めてから1~2日以内に油漏れが起きます。
油漏れが起きると、体内に吸収されなかった脂肪が油そのものの見た目で排泄されます。
液体で、色は茶色や黒です。油特有の匂いがするのも特徴です。
なお、ゼニカルの効果は1回飲むことで2~3日間に渡って続きます。
また、ゼニカルは飲んですぐ効果を発揮し、飲む前後に摂った食事の脂肪分が優先して排出されます。
そのため、食事の脂肪分が多いほど、油漏れの量が多くなるわけです。
いつまで続く?
いったん油漏れが始まるといつまで続くのか不安な人もいるでしょうが、一般的にゼニカルの使用をやめてから3日程度で油の排泄がなくなり、普通の便に戻ります。
なお、油漏れ自体は止められません。
ゼニカルの油漏れは、吸収されなかった脂肪が体外に完全に排出されるまで続くためです。
また、とくに脂肪分の多い食事を頻繁に摂っていた場合、油漏れが長引く可能性があります。
ちなみに、油漏れはゼニカルの中止後3日程度でなくなるため、大事な用事がある場合などは、当日の2~3日前からゼニカルを飲まないようにするのがおすすめです。
ゼニカルによる油漏れの対処法
油漏れを起こすと、本人が気づかない内に下着や衣類が汚れてしまい、独特な匂いの原因になります。
無意識で起きてしまうため、意識して気をつけていても油漏れを完全に防ぐことは困難です。
しかし以下の対処法を押さえておくことで、油漏れを抑制し、周囲にバレないようにすることができます。
①大人用の紙おむつや生理用ナプキン、尿取りパットを日常的に使用する
②食事は脂質が少ない物を選ぶ
③キトサンが含まれたサプリや健康食品を摂取する
ひとつずつ順番に解説していきます。
①大人用の紙おむつや生理用ナプキン、尿取りパットを日常的に使用する
油漏れが起きて下着に油が付着すると、汚れを完全に落とすことは難しいばかりか、ズボンやスカートにまで染みてしまう恐れがあります。
そのため、下着や衣類が汚れないような工夫が必要です。
具体的には、大人用の紙おむつや生理用ナプキン、尿取りパットを使用しましょう。
なお、生理用ナプキンには「昼用」「夜用」がありますが、油漏れに備える場合、より吸水量が多い夜用ナプキンがおすすめです。
油は血液と比べて浸透性が高いため、昼用ナプキンだと吸収が不十分で下着が汚れる可能性があるため、要注意です。
②食事は脂質が少ない物を選ぶ
食事に脂肪分が多く含まれていると、その分だけ油漏れの量も多くなります。
そのため、なるべく日頃の食事を脂質の少ないものへと改善していくことが大切です。
ただし、急に食生活を変えるのは難しい場合もあるでしょう。
そのような事情がある人は、とくに重要な日は脂質の摂取量を抑えることを心がけてみてください。
③キトサンが含まれたサプリや健康食品を摂取する
キトサンとは、主にカニやエビといった甲殻類の殻に含まれる「キチン」と呼ばれる物質を加工した食物繊維のことです。サプリや健康食品などによく含まれています。
キトサンの特徴は、消化器官内の糖分や脂肪分を吸着してゼリー状に固める作用を持っていることです。
糖質や脂質を塊にすることで体内に吸収されるのを防ぎ、体外へのスムーズな排出を促します。
ゼニカルの作用によって生じた油も塊になるため、油漏れを起こしにくくなる効果が期待できます。
ゼニカルによる油漏れの注意点
便器に油が付着した場合、水で流すだけでは汚れが落ちないため、トイレ掃除が大変になる可能性があります。
そこで、あらかじめ便器にトイレットペーパーを敷いておくのがおすすめです。
また、便器が油で汚れた場合は、通常のトイレ用洗剤ではなく食器用洗剤で掃除すると汚れが落ちやすくなります。
その他、おならと同時に油漏れする可能性がある点にも注意が必要です。
そもそもおならはゼニカルの副作用のひとつであり、おならの際に下半身に力が入ることで、一緒に油漏れする可能性が高くなります。
そのため、なるべくトイレ以外ではおならしないように心がけましょう。
ちなみに、下着や衣類に油が付着した場合、汚れが落ちにくいだけでなく独特の匂いが発生しますが、便器の場合と同じく食器用洗剤で洗うと汚れも匂いもスムーズに解消できます。
よく揉み洗いをするのがコツです。
なお、ゼニカルの油漏れが原因となって痔になるケースがあります。
これは、油を落とすためのお尻の拭きすぎが直接的な原因のひとつと考えられます。
油漏れで必ず痔になるわけではありませんが、お尻の拭きすぎには要注意です。
まとめ
- 油漏れとは、自覚なしで肛門から体内で吸収されなかった脂肪が排出されてしまう症状
- ゼニカルを飲んでから1~2日以内に起こる
- ゼニカルの効果を実感するまでは飲み続けること
- 油漏れは無意識に起きるため下着や衣服を汚さないようにする工夫が必要
- 大切な日の2〜3日前から使用を中止するのがおすすめ
ゼニカルの油漏れは、適切に対策することで、少なくとも大事な場面で起こらないようにしたり、たとえ油漏れをしたとしても周囲にバレないようにすることができます。
気持ちよくゼニカルダイエットを進めるために、ぜひ参考にしてみてください。
Q&A
ゼニカルの油漏れについて、よくある質問をまとめました。
Q.ゼニカルは痩せますか?
A.ゼニカルは、正しく飲むことでダイエット効果が期待できます。
食事に含まれている脂肪の吸収を阻害するため、減量や体型維持を目指している人におすすめです。
なお、他の医薬品と併用することでダイエット効果を高めることが可能です。
とくにメトホルミンは、糖質の吸収を阻害する効果を持っているため、ゼニカルと併用することにより、脂質と糖質の吸収をダブルで阻害し、より高いダイエット効果を発揮します。
ゼニカル単体ではなかなか効果が感じられない場合は、ぜひ併用を検討してみてください。
Q.ゼニカルはどのような副作用がありますか?
A.ゼニカルの副作用としては、油漏れの他にビタミン不足が挙げられます。
ゼニカルには油を体外に排出する作用があるため、脂溶性(油に溶ける性質)ビタミンであるビタミンA、D、E、Kも一緒に排出されてしまう可能性があります。
結果的に、ビタミン不足に陥ってしまう可能性があるわけです。
ビタミン不足を防ぐには、ゼニカルとともにマルチビタミンサプリの摂取をおすすめします。
ただし、ゼニカルとマルチビタミンサプリを同時に飲むことはできません。
ゼニカルを飲んだ後、2時間以上空けてマルチビタミンサプリを飲み、正しくビタミン補給をしてください。
Q.ゼニカルで油漏れした時の色は?匂いは?
A.油漏れで出てくる油の色は黒、茶色、オレンジ色で、見た目は油そのものです。また、強烈な油の嫌な匂いが特徴となっています。
ちなみに、油が下着や衣類に付いてしまうと、洗っても落ちにくくなります。
そのため、油漏れが起きても油が下着や衣類に付かないよう、あらかじめ工夫することが大切です。
紙おむつや生理用ナプキン、尿取りパッドを使用するなど、記事で紹介した対策法を参考にしてみてください。
Q.ゼニカルは毎日飲まないと意味がないですか?
A.ゼニカルは毎日飲める医薬品ですが、必ずしも毎日飲まなければならないわけではありません。
脂肪の吸収を阻害して排出する働きがあるため、油分の多い食事をした際には効果的ですが、油分の少ない食事の場合、あまり効果はないため、その際は、ゼニカルを飲まなくても問題ありません。
また、一時的に飲むのをやめてもダイエットに支障はないため、頓服薬として使用する方法もあります。(頓服薬とは、必要なタイミングでのみ飲む医薬品のことです)
油分が多いときだけ飲む医薬品として用意しておきましょう。