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生理不順について
女性は思春期を過ぎると女性ホルモンの影響で生理(月経)が始まります。
本来ならば定期的に規則正しく起こるはずの生理ですが、なんらかの影響によりその周期が乱れてしまうことを「生理不順」といいます。
初めての生理(初潮)が来て何年間かの間に起こる生理不順は若く身体が未発達なため起こるので成長とともに治まります。
ですが、20~30代の性成熟期にあたる女性の生理不順が続くと、不妊症にもつながりますので、放置せずに適切な治療を行う必要があります。
生理不順の症状
生理不順と呼ばれる症状にはさまざまなものがあり、それぞれ症状が異なります。
頻発月経と稀発月経
「頻発月経」は1ヶ月に2回、3回と生理が起こる状態をいいます。
頻発月経はホルモンバランスが崩れる更年期に近い女性に多く、生理ではなく不正出血の場合もあります。
生理が起こっても排卵がないといった症状もありますので、基礎体温をつけて排卵が起きているか調べる必要があります。
「稀発月経」は生理周期が39日以上空いてしまう状態をいいます。
体質的に卵子の成長が遅く、それが生理周期に影響している人がなりやすいのですが、排卵が起きていないために起こることもあります。
その場合、不妊症にもつながります。
頻発月経も稀発月経も毎月排卵があれば、さほど心配はいりません。
ですが、排卵が起きていない場合で妊娠を望む人は、早期の治療が必要です。
過短月経と過長月経
「過短月経」は、生理期間が短い生理のことをいいます。
過短月経の場合、生理が2日以内で終わってしまいます。
経血量も少ないことが多く、卵巣や子宮が未成熟な10代に多いとされており、成長とともに女性ホルモンの分泌が安定することで治まります。20~30代の女性で起こる場合は、妊娠による不正出血の疑いもあります。
不正出血は妊娠以外にも子宮筋腫や子宮内膜炎などの病気により起こることがありますので注意が必要です。
「過長月経」は、生理期間が長い生理のことをいいます。
生理がダラダラと8日以上続くことをいいます。生理痛とよばれる月経症候群経血量も多く、レバー状の塊がでる場合は子宮系の病気により起こっている可能性がありますので注意が必要です。
過短月経と過長月経は、「更年期障害による閉経の兆候」ともいわれています。
40代以降の人でこういった症状が出ている場合は、加齢により女性ホルモンが急激に減少している可能性がありますので婦人科での治療が必要です。
無月経
無月経は生理が起こらないことをいいます。
無月経は、生理が始まらない「原発性」と生理はあったが止まってしまった「続発性」の2種類があります。
無月経の症状が続くと、早期閉経につながる可能性や更年期障害の症状があわらわれることがあります。
例えば、ほてりや多汗、膣内の乾燥などの症状があります。無月経の原因は脳の視床下部や女性ホルモンの影響により起こります。
生理不順の原因
生理不順の原因はさまざまですが、ホルモンバランスの乱れや無理なダイエットによる急激な体重減少、生活環境の変化により起こります。
生理に必要な女性ホルモンは、とても繊細で些細なストレスでも影響を受けます。
生理は女性の健康のバロメーターの役割でもあるので、生理不順が起こるということは生理不順以外にも別の病気が隠れていることもあります。
ホルモンバランスの乱れ
生理不順で一番多い原因は、ホルモンバランスの乱れによるものです。
ホルモンはストレスや環境の変化に影響を受けやすく、生理不順や生理を止めてしまう無月経が起こることもあります。
女性ホルモンによってコントロールされていますが、実際の体内のホルモン分泌はとても複雑です。
脳の視床下部、脳下垂体、卵巣という3つの器官が関係し合ってホルモンが分泌されているため、そのうちのどれかひとつでもトラブルが発生すれば、すぐに影響が出てしまうのです。
ホルモンの乱れは、精神状態をあらわしているといわれます。
生理不順の根本的な原因はストレスといってもいいほどです。強いストレスを一時的に感じただけでも周期が変わることもあるのです。
急激な体重減少
急激な体重減少でも生理不順が起こることがあります。
特に若い人に多くダイエットや別の病気の影響により、急激に体重が減少すると身体が危機的な状況と脳が判断します。
脳が身体の栄養が足りず、妊娠に適さない状態だと感じると妊娠しないように生理を止めるのです。
多少の体重減少であれば、一時的な影響を受けるだけですが、長期にわたると卵子の発育も起こらなくなり女性ホルモンが分泌されなくなってしまいます。
病気により
生理不順は別の病気により起こることがあります。
主に甲状腺や子宮などの婦人系の病気により起こりますが、がんやなどの病気の治療の副作用で起こることもあります。
その場合は医師と相談し治療していく必要があります。
精神的疾患により、身体に過度なストレスがかかることでも起こります。
女性ホルモンは些細な心身の変化に影響を受けやすいのです。
早期閉経
早期閉経は、本来であれば40代半ばから50代にかけて起こるとされる閉経が、20~30代の時期に起こることがあります。
早期閉経は妊娠、出産ができなくなるだけでなく女性ホルモンの分泌が少なくなります。
骨粗しょう症や生活習慣病のリスクが高くなり、急激な体質の変化が起こります。
閉経すると更年期障害の症状が出ることもあり、生活に支障が起きることもあります。
ただし、健康な女性でも35歳を過ぎた頃から女性ホルモンであるエストロゲンが少なくなることで、生理の数が減少したり、経血量が減ることもあります。
正常な生理周期
生理は、子宮内膜の周期的変化により、血液や組織片が膣口から排出される現象です。
正常な生理は、25~38日周期で起こるとされています。
正常な生理かどうかを判断するのに生理周期や経血量などは医学的に平均的な基準があります。
正常な生理には女性ホルモンが大きく関わっています。
女性ホルモンの分泌量は7~8歳から少しづつ増え始めて、やがて初めての生理である初潮を迎えます。
生理がはじまると女性は赤ちゃんをつくることができる身体になります。
そして初潮から20歳くらいまでどんどん女性ホルモンの分泌が増えていき、20代になると女性ホルモンの分泌がピークを迎えます。
その時期が女性にとって、肉体的に最も妊娠に適した時期といえます。
年齢を重ねていくと身体も変化していきますので、閉経前後に生理周期が乱れることはなんら問題はありませんが、性成熟期と呼ばれる18~40歳代半ばの女性ホルモンが活発に分泌される時期の生理周期の乱れは注意が必要です。
生理が始まる初潮の平均は12歳で、生理が終わる閉経の平均は50歳です。
生理不順の治療法
生理不順の治療法は、まずストレスを減らし生活習慣を改善することです。
生理を起こすためには、女性ホルモンが正常に分泌されることが必要です。女性ホルモンの分泌を促すには、栄養の整った食事や規則正しい生活を送ることが重要となっています。
ピルで治療
ピルを服用することで女性ホルモンの分泌を促し、生理周期を正常にすることが可能です。
生理周期も規則的になるので、タイミングをみて避妊に使用することもできます。
ピルには副作用があり、吐き気、めまい、頭痛などが報告されています。
毎日決まった時間に服用し、飲み忘れてしまうと避妊効果が低くなってしまうので注意してください。
排卵誘発剤で治療
無排卵で生理不順を起こしている人には、排卵誘発剤が処方されます。
排卵が起こることで、生理を促し正常な生理周期に治療することが可能です。
生理不順により不妊症の症状がある人に処方されます。
この薬には頭痛や吐き気が起こり、子宮内膜が薄くなるなどの副作用がまれに起こります。
生理不順と不妊症
生理不順の不妊症には深い関係があります。
妊娠を希望する女性の場合、生理不順が続くと妊娠のタイミングもとりづらくなります。
排卵が起こらないために生理不順が起きていることもありますので、まずは排卵があるか基礎体温をつける必要があります。
妊娠を希望する人は早期に治療を行う必要があります。
排卵がある人は女性用バイアグラを使用することで膣内の分泌液が増え、精子が子宮まで到達するのを助ける効果があります。
以下はシルデナフィルを成分とした女性用のバイアグラ医薬品です。
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ラブスマ
ラブスマは、女性用バイアグラでシルデナフィルを配合しています。
血行を良くし膣内の感度を上げるほかに、膣内の分泌液を増やし挿入時の性交痛を軽減します。
使用してから約30~1時間で効果があらわれます。副作用にほてりや頭痛があります。
ですが、薬の効果が無くなるとともに副作用も治まります。 -
ラブグラ
ラブグラは女性用バイアグラでシルデナフィルを配合しています。
性行為の前に服用することで性的快感や膣内の潤滑液を増やす効果があります。
血流が良くなることで体温を高め、身体をリラックスさせるので性行為の緊張をほぐします。服用後約30~1時間で効果があらわれます。
副作用は、ほてりや頭痛があります。 -
シルジョイピンク
シルジョイピンクは女性用バイアグラでシルデナフィルを配合しています。
血管を拡張させ、女性器への血流を良くする働きがあるので感度が高まり膣内の分泌液を増やします。
効果の持続時間は約4~6時間です。まれに副作用でほてりや頭痛が起こります。 -
マレグラPRO
マレグラPROは女性用バイアグラでシルデナフィルを配合しています。
女性の不感症の緩和を目的とした薬で、膣内の感度の向上や分泌液を増やしてくれるので挿入時の負担を減らしてくれます。
性行為の約30分~1時間前に服用することで効果を発揮します。
報告される副作用に、ほてりや頭痛があります。
まとめ
生理不順は女性なら誰にでも起こる可能性があります。
ストレスや生活環境の変化など些細なことでも起こるのです。
自然に回復することもありますが、なかには婦人系の病気や排卵がないために起こることもあります。
たかが生理不順ではなく、不妊症につながることもありますので早期の治療が必要です。