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フォシーガダイエット|飲むだけで痩せる?注意点は?
フォシーガは糖尿病治療薬で、余分な糖を尿から排出する働きがあります。
食事から摂取した糖質を尿から排出できるため、炭水化物やお菓子などの糖質が好きな人におすすめのメディカルダイエットです。
この記事ではフォシーガを飲むか迷っている人や、メディカルダイエットに興味がある人に向けてフォシーガのダイエット効果や飲むときの注意点などについて解説しています。
フォシーガとは
メディカルダイエットで人気のあるフォシーガはSGLT2阻害薬に分類される医薬品で、元々は糖尿病治療薬として開発されました。
体内にある「SGLT2」という尿から糖が排出されないようにしている成分を抑制するため、尿から糖を排出させて血糖値を下げる効果があります。
なお、フォシーガのダパグリフロジンという成分には利尿作用や腎保護作用があり、心不全や腎臓病の治療にも有効性が認められています。
フォシーガは糖尿病や心不全、腎臓病など様々な疾患への治療効果が認められている医薬品です。
では、ダイエットではどのような効果が期待できるのでしょうか。次の項目で解説していきます。
フォシーガのダイエット効果
フォシーガの食事で摂取した余分な糖やナトリウム(塩分)を尿から排出する働きによって、下記のようなダイエット効果が期待できます。
・体内に吸収されるカロリーを抑える
・脂肪がつきにくくなる
・むくみが改善する
フォシーガの腎臓からの糖の再吸収を抑制する働きによって、糖質制限に近い効果が期待できます。
食事量が変わらなくても体内に吸収されるカロリーが減り、体重減少につながるのです。そして、糖の代わりに脂肪をエネルギー源として消費するようになるため体に脂肪がつきにくくなります。また、尿量が増えることでむくみも改善されます。
フォシーガは余分な糖を尿から排出する働きにより、無理な食事制限をしなくてもダイエット効果が期待できるのです。
1日200~500kcalの糖質を排出
フォシーガを飲むと、1日あたり約200〜500kcal分の糖質が尿から排出されます。
どのくらいのカロリーが消費されているかイメージしやすいように運動による消費カロリーに例えると、体重60kgの人が2時間ウォーキングして消費するカロリーの378kcalと同じくらいです。
運動でフォシーガと同じ程度のカロリーを消費するには、毎日これだけの運動量が必要になります。
また、肥満である場合は基礎代謝が低下していることが考えられるため、同じようにカロリーを消費するには更に負担がかかるでしょう。
しかし、フォシーガを飲むと体力や時間をかけずにこれだけの糖質を排出できるのです。
1ヶ月で1~2kg痩せる
フォシーガは、個人差はあるものの継続的に飲み続ければ1ヶ月で1~2kgの体重減少が見込めます。
フォシーガを飲むだけで排出される1日あたりのカロリーは約200〜500kcalで、1か月継続すると約7,200~15,000kcalになります。
体重を1kg減量するには、約7,000kcalを消費する必要があるといわれているためフォシーガを飲むと1ヶ月で1~2kgの体重減少が期待できるのです。
また、フォシーガによって食後の血糖値の上昇が抑えられるため、体内に脂肪を溜め込みにくくなり痩せやすい体質に変化していきます。
フォシーガは飲むだけで1日約200〜500kcal分の糖が排出されるため、過度な食事制限は必要ありません。
しかし、摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまえばダイエット効果は得られないため食事管理はしっかり行うことが大切です。
フォシーガの飲み方
フォシーガはダイエット目的の場合、1日1回5mgをコップ1杯の水かぬるま湯で飲みます。10mgの錠剤の場合はピルカッターなどで半分に割って5mgにしてください。
飲むタイミングに指定はなく自由ですが、朝食後がおすすめです。朝食後が良いとされている理由は、糖質をカットする働きを最大限に活かせるからです。
フォシーガは1回飲むと24時間効果が持続します。そのため、朝に飲むことで夕食時まで効果を得られるのです。
ただ、飲むタイミングの指定はないものの、寝る前に飲むとフォシーガの利尿作用によって就寝中にトイレに行きたくなってしまうため避けた方が良いでしょう。
なお、飲み忘れたときに2回分まとめて飲んではいけません。2回分まとめて飲むと副作用のリスクが高まり危険です。
飲み忘れたときは気づいた時点で1回分を飲むか、次に飲む時間まで半日を切っている場合は1回分飛ばして翌日に通常通り1回分を飲んでください。
効果を感じない人は用量を増やす
フォシーガには5mgと10mgの錠剤があり、5mgを飲み続けても効果を感じられない場合は10mgへ増量が可能です。
通常、ダイエット目的の場合は5mgを1日1回飲みます。健康な人が1日に10mg飲むと副作用を引き起こすリスクがあるため注意が必要です。
もし、効果が不十分で増量する場合は5mgを継続的に飲み続けて経過を十分に観察したうえでおこないましょう。
なお、5mgと10mgの違いについては別の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてお読みください。
フォシーガの副作用
フォシーガの主な副作用としては下記の症状が挙げられます。
・低血糖
・脱水
・尿路感染
・性器感染
フォシーガは必要以上の糖は排出しないため、単体で使用する場合は低血糖が起こるリスクは低いとされています。
しかし、他の糖尿病治療薬との併用や食事量の不足、激しい運動、過度のアルコール摂取をしていると低血糖を引き起こしやすくなります。低血糖の症状が出た場合は、すぐに糖分を摂取して安静にしてください。
また、尿量が増えることによる脱水や陰部に糖が付着することによる膀胱炎などの尿路感染症、カンジダなどの性器感染症にも注意が必要です。
フォシーガを飲んでいる間は、こまめな水分補給や陰部を清潔に保つことを意識しましょう。
なお、フォシーガの副作用については別の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてお読みください。
トイレの回数が増える
フォシーガを飲むと尿量が平均で1日400ml増えるといわれています。
尿量が増えると脱水状態に陥りやすくなります。脱水を予防するためには普段より500ml以上多めに水分を取るようにしてください。
また、尿中に糖が多く含まれるため陰部に付着した糖によって副作用の尿路感染症や性器感染症を引き起こす可能性があります。
特に女性は男性より尿道が短く尿路感染症を起こしやすいため注意が必要です。
ウォシュレットを積極的に使用するなど、陰部を清潔に保つように心がけましょう。
フォシーガを選ぶメリット
ダイエット目的でフォシーガを飲む場合、下記のようなメリットが挙げられます。
・低血糖のリスクが低い
フォシーガは体内で不要な糖のみを排出し、体の機能の維持に必要な糖は残す仕組みになっています。そのため、メディカルダイエットで人気のある他の糖尿病治療薬と比べて低血糖を引き起こしにくいとされているのです。
・1日1回飲むだけで良い
フォシーガは激しい運動をしなくても、1日1回飲むだけで尿から余分な糖が排出されます。そのため、忙しい人や運動が苦手な人でも無理なく続けやすいのです。
一方で、デメリットとしては食欲を抑制する効果がないことが挙げられます。したがって、食べすぎや飲みすぎに注意が必要です。摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまうとダイエット効果は望めません。
過度な食事制限をするは必要ありませんが、食べ過ぎや飲み過ぎには注意しましょう。
まとめ
ここまでに解説したフォシーガダイエットのポイントをまとめました。
- フォシーガは余分な糖やナトリウムを尿から排出する働きによりダイエット効果が期待できる
- 1日あたり200~500kcalの糖質を排出するため1ヶ月で約1~2kgの体重減少が見込める
- 飲み方は1日1回5mgをコップ1杯の水かぬるま湯で飲む
- 尿量が増えるため脱水にならないように普段より500ml以上多めに水分を取る
フォシーガは2型糖尿病の治療薬ですが、ダイエットにおいても効果が期待できます。
ダイエット目的でフォシーガを飲むときは、正しい飲み方を守って安全に使用しましょう。
Q&A
フォシーガダイエットについてのよくある質問にお答えします。
Q.尿検査前は休薬した方が良い?
A.ダイエット目的でフォシーガを飲んでいる場合は、尿検査の1週間程度前から飲まないようにしてください。
休薬する理由は、フォシーガの余分な糖を尿から排出する働きにより尿に糖が多く含まれているためです。休薬しないまま尿検査を受けると尿糖+と出てしまい、糖尿病ではない人も糖尿病と診断される可能性があります。
Q.併用できるダイエット薬は?
A.フォシーガはメトホルミンやリベルサスなどとの併用が可能です。
併用することで、より高いダイエット効果が期待できます。
ただし、併用によって血糖値を下げる効果が強まるため低血糖などの副作用に注意が必要です。
フォシーガとメトホルミンやリベルサスとの併用については別の記事で詳しく紹介しています。フォシーガとの併用に興味がある人は、是非参考にしてください。