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ベルソムラとロゼレムとデエビゴの違いを比較-どれがよいのか

ベルソムラとロゼレムとデエビゴの違いを比較-どれがよいのか

ベルソムラやロゼレム、デエビゴは、いずれも比較的新しく登場した次世代の睡眠薬です。
しかし効果の現れ方などにさまざまな違いがあり、不眠症の症状などに合わせて使い分けることができます。
この記事では、ベルソムラ、ロゼレム、デエビゴの違いを比較し、それぞれどんな症状におすすめなのか解説していきます。

ベルソムラとロゼレムとデエビゴの違いを比較

ベルソムラ、ロゼレム、デエビゴにはどのような違いがあるのかを表にまとめました。

ベルソムラ ロゼレム デエビゴ
商品 ベルソムラ通販 ロゼレム通販 デエビゴ通販
種類 自然な眠気を強くする睡眠薬
分類 オレキシン受容体拮抗薬 メラトニン受容体作動薬 オレキシン受容体拮抗薬
有効成分 スボレキサント ラメルテオン レンボレキサント
入眠までの時間 約1.5時間 約1時間 約1.3時間
作用時間 約10時間 約1~2時間 約3~4時間
効果 入眠困難/中途覚醒/早朝覚醒/熟眠障害 昼夜逆転/時差ボケ/入眠困難 入眠困難/中途覚醒/早朝覚醒/熟眠障害
用法・用量 成人:1日1回20㎎
高齢者:1日1回10㎎
成人、高齢者ともに1回8㎎ 成人:1日1回5㎎
禁忌 CYP3Aを強く阻害する薬剤投与中の人 重度の肝機能障害、フルボキサミンマレイン酸塩を投与中の人 重度の肝機能障害の人
副作用 疲労、傾眠、頭痛、浮動性めまい、悪夢、睡眠時麻痺、異常な夢、入眠時幻覚 めまい、頭痛、眠気、倦怠感、便秘、悪心、発疹、悪夢、プロラクチン上昇 傾眠、頭痛、倦怠感、浮動性めまい、異常な夢、悪夢、悪心、体重増加、幻覚

※効果の強さは、デエビゴ>ベルソムラ>ロゼレム

以前まで睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系という種類が一般的でしたが、副作用の出やすさや依存性などが問題視されていました。
そこで新しく登場したのが、ベルソムラ、ロゼレム、デエビゴといった次世代の睡眠薬です。
この3つの睡眠薬は、どれも自然な眠気をもたらすという特徴がありますが、効果の強さや作用メカニズム、副作用などはそれぞれ違います。
ベルソムラ、ロゼレム、デエビゴの具体的な違いについて、以下で解説していきます。

効果の強さの違い

3つの睡眠薬における催眠効果の強さの順番は、
デエビゴ>ベルソムラ>ロゼレム
となります。

ベルソムラ ロゼレム デエビゴ
商品 ベルソムラ通販 ロゼレム通販 デエビゴ通販
分類 オレキシン受容体拮抗薬 メラトニン受容体作動薬 オレキシン受容体拮抗薬
入眠までの時間 約1.5時間 約1時間 約1.3時間

いずれも自然な眠気を強めるタイプの睡眠薬ですが、ベルソムラとデエビゴはオレキシン受容体拮抗薬、ロゼレムはメラトニン受容体作動薬に分類されます

メラトニン受容体作動薬の効果は、オレキシン受容体拮抗薬に比べてマイルドです。そのため、ロゼレムは、ベルソムラとデエビゴに比べて効果が弱いとされています。

一方、ベルソムラとデエビゴでは、同じ分類でもデエビゴの方が効果はやや強いとされています。
これは、それぞれの睡眠薬を服用してから入眠するまでの時間が、デエビゴの方が短いためです。
入眠するまでの時間を比較してみると、ベルソムラが約1.5時間であるのに対し、デエビゴは約1.3時間となっています。
このことから、デエビゴの効果はベルソムラよりもやや強いとされています。

メカニズムの違い

催眠作用のメカニズムは、ベルソムラとデエビゴが同じであり、ロゼレムのみ違います

ベルソムラ ロゼレム デエビゴ
商品 ベルソムラ通販 ロゼレム通販 デエビゴ通販
種類 自然な眠気を強くする睡眠薬
分類 オレキシン受容体拮抗薬 メラトニン受容体作動薬 オレキシン受容体拮抗薬

ベルソムラとデエビゴはオレキシン受容体拮抗薬であるのに対し、ロゼレムはメラトニン受容体作動薬であるためです。

ベルソムラやデエビゴは、脳を覚醒させる働きのあるオレキシン受容体を阻害することで、脳を睡眠状態にします。

一方のロゼレムは、睡眠のリズムを整えるメラトニンという物質と同じ働きをすることで眠気を促します。

このように、オレキシン受容体拮抗薬、メラトニン受容体作動薬という分類によって、催眠作用のメカニズムはロゼレムのみ違っています。

依存性と副作用の違い

ベルソムラ・ロゼレム・デエビゴは、いずれも依存性のリスクが極めて低い睡眠薬ですが、副作用についてはそれぞれ違いがあります。

ベルソムラ ロゼレム デエビゴ
商品 ベルソムラ通販 ロゼレム通販 デエビゴ通販
入眠までの時間 約1.5時間 約1時間 約1.3時間
作用時間 約10時間 約1~2時間 約3~4時間
副作用 疲労、傾眠、頭痛、浮動性めまい、悪夢、睡眠時麻痺、異常な夢、入眠時幻覚 めまい、頭痛、眠気、倦怠感、便秘、悪心、発疹、悪夢、プロラクチン上昇 傾眠、頭痛、倦怠感、浮動性めまい、異常な夢、悪夢、悪心、体重増加、幻覚

まず、ベルソムラやデエビゴの副作用に、傾眠が挙げられます。
傾眠とはウトウトとする症状のことで、声をかけられる、肩を叩かれるなど軽い刺激で意識を取り戻すことが特徴となります。
ベルソムラとデエビゴは、ロゼレムに比べて作用時間が長いため、人によっては翌日まで強い眠気が残る可能性があるのです。
また、デエビゴ特有の副作用として、体重の増加、食欲亢進などがあります。
発生率は1%程度であるため、デエビゴを飲んだら必ず太るというわけではありませんが、気になる人は注意してください。

ちなみに、ロゼレムも傾眠の副作用が確認されていますが、作用時間が短いため、他の2種類に比べると頻度は低くなっています。

このように、ベルソムラ、ロゼレム、デエビゴはいずれも依存性のリスクは低いものの、副作用についてはそれぞれに違いがあります。

ベルソムラとは

ベルソムラとは、2014年に発売された、オレキシン受容体拮抗薬に分類される睡眠薬です。
脳を覚醒状態から睡眠状態にすることで、効果を発揮しています。
人間の脳では、オレキシンという神経伝達物質がオレキシン受容体に作用することで、脳の覚醒状態が維持されます。
ベルソムラは、このオレキシン受容体を阻害することで、オレキシンの働きを抑え、脳を睡眠の状態に変えているのです。

自然な眠気を促す睡眠薬であり、依存性が少なく、作用時間が長いため再入眠しやすいことなどがメリットとなっています。

ベルソムラはこんな人におすすめ

ベルソムラは、次のような方におすすめです。

・入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害に悩んでいる人(ただし入眠障害には効果が不十分な時もある)
・初めて睡眠薬を飲む人
・翌日の日中に強い眠気を持ち越したくない人

ロゼレムとは

ロゼレムとは、メラトニン受容体作動薬に分類される睡眠薬です。
睡眠や覚醒に関わるメラトニンというホルモンと同じ働きをすることで、眠気を促します。
メラトニンとは、脳で生成されるホルモンのひとつで、体内時計のリズムを整える役割があります。
通常、夜になるとメラトニンの分泌が促進され、それによって体内時計が夜となり眠気が強まるのです。

ロゼレムは、このメラトニンと同じように働いて、体内時計を夜に調節する効果があります。

少量でも効果が 期待でき、依存性も少ないことがメリットとなっています。

ロゼレムはこんな人におすすめ

ロゼレムは、次のような方におすすめです。

・昼夜逆転生活を治したい人
・時差ボケを治したい人
・加齢により入眠困難となった人
・翌日に眠気を持ち越したくない人

デエビゴとは

デエビゴは、睡眠薬の中でもオレキシン受容体拮抗薬に分類されます。

ベルソムラと同じ種類になりますが、デエビゴは2020年と比較的新しく発売された睡眠薬です。
効果のメカニズムもベルソムラと同じですが、デエビゴの方が睡眠を促す作用が強くなっています。

また、ベルソムラとの違いとして、最高血中濃度到達時間が短いことが挙げられます。

最高血中濃度到達時間とは、医薬品の服用後に、体内における有効成分の濃度が最高値に到達するまでの時間です。
この時間が短いほど効果が早く出るのですが、 デエビゴは約1.3時間と短いため、入眠障害の改善も期待できます。

また、比較的効果が強い睡眠薬ですが、依存性が少ないことがメリットとなっています。

デエビゴはこんな人におすすめ

デエビゴは、次のような方におすすめです。

・入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害に悩んでいる人
・ベルソムラの服用による悪夢に悩んでいる人
・ベルソムラでは効果を感じなかった人

各睡眠薬の併用について

まず、ベルソムラとデエビゴの併用はできません。

ベルソムラとデエビゴは、同じオレキシン受容体拮抗薬であり、それぞれの作用のメカニズムも同じです。
そのため併用すると相互作用により過剰に効果が現れてしまい、重篤な副作用につながる恐れがあります。

また、ベルソムラとロゼレム、デエビゴとロゼレムの併用に関しても、自己判断での併用はおすすめできません。
同時に服用した場合の安全性が確認されていないため、併用をお考えの方は医師に相談しましょう。

各睡眠薬が効かない場合の対処法

ベルソムラやロゼレム、デエビゴなどを服用していても効果がないと感じた場合、次のような対処法をお試しください。

・寝る10~15分前に飲む
・食事と一緒に飲まない
・アルコールや寝る前のスマートフォン操作は控える
・自律神経の乱れによる不眠症には抗うつ薬を服用

各睡眠薬が効かない場合に、まず考えられるのは服用方法や寝る前の習慣です。
服用のタイミングを寝床に就く直前にずらしたり、医薬品の吸収率が高まる空腹時に服用するなどの工夫により改善される場合もあります。

また、不眠症の原因はさまざまであり、原因によって適した医薬品は異なります。
たとえば、自律神経の乱れによる不眠症の場合、抗うつ薬への切り替えがおすすめです。

上記のような対処法を試しても効かないときには、睡眠薬の種類を切り替えることも選択肢となります。

効果がない場合はルネスタへの切り替えもおすすめ

ベルソムラ、ロゼレム、デエビゴのいずれかを服用しても効かない場合、この中で種類を切り替えても効果が期待できないことが多いです。
これらの睡眠薬が効かない場合には、ルネスタへの切り替えをおすすめします。

ルネスタは非ベンゾジアゼピン系に分類され、脳の活動を抑えることで催眠作用を発揮する睡眠薬となります。
オレキシン受容体拮抗薬やメラトニン受容体作動薬とは違い、効果が実感しやすいことが特徴です。
また、睡眠薬の中では作用時間が約5時間と短めであり、翌日への眠気の持ち越しが少ないこともメリットとなります。

さらに、ルネスタにはジェネリックも登場しているため、低価格での購入も可能です。

ベルソムラなどの睡眠薬で効果が出なかった場合、さまざまなメリットがあり、効果を実感しやすいルネスタを試してみてください。

まとめ

ベルソムラ、ロゼレム、デエビゴの違いについて、解説したことをまとめました。

・ベルソムラ、ロゼレム、デエビゴは不眠症の症状などにより使い分けが可能。
・効果の強さは、デエビゴ>ベルソムラ>ロゼレム。
・ベルソムラとデエビゴは、脳の覚醒を抑えることで催眠作用を発揮。
・ロゼレムは体内時計を調節して眠気を促す。
・どれも依存性は極めて低いが、副作用にそれぞれ違いがある。
・ベルソムラとデエビゴの併用はできない。
・どの睡眠薬も効かない場合、ルネスタへの切り替えがおすすめ。

どれも比較的新しく発売された睡眠薬ですが、比較すると効果や副作用にさまざまな違いがあります。
それぞれの違いを理解し、自分に合った種類の睡眠薬をお選びください。

よくある質問

ベルソムラ、ロゼレム、デエビゴの違いについて、よくある質問をまとめました。
疑問やお悩みがある方は、以下の内容を参考にしてみてください。

ベルソムラとロゼレムはせん妄を予防しますか?

ベルソムラとロゼレムにはせん妄を予防する効果があり、高齢者の方に向いている睡眠薬です。

せん妄は脳の活動が乱れ、軽度の意識障害が起こる症状です。
特に高齢者の方に起こりやすく、夜中に起こるせん妄は「夜間せん妄」と呼ばれます。

ベルソムラとロゼレムとデエビゴは市販されていますか?

ベルソムラ、ロゼレム、デエビゴは市販されていないため、Amazonなど一般的な通販サイトやドラッグストアなどでは購入できません。

主な購入方法は病院での処方、あるいは個人輸入代行サイト(海外通販)での入手のみとなります。