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メトホルミンで若返り?飲むだけアンチエイジング
メトホルミンは糖尿病治療薬として広く使われていますが、近年は若返りやアンチエイジングへの効果も期待できるとして注目されています。
「メトホルミンを飲むと本当に若返るのか?」
「なぜ若返りやアンチエイジングに効果があるのか?」
という疑問をお持ちではありませんか?
そこでこの記事ではそんな若返りやアンチエイジングについての疑問を、実際に寿命が延びたとされる事例をもとに解説していきます。
年齢を重ねて体の不調や悩みが出てきた人や、健康や美容に興味がある人は是非最後までご覧ください。
メトホルミンによる若返り効果
メトホルミンによる若返りやアンチエイジングへの効果では、健康寿命を延ばすことができると期待されています。
健康寿命を延ばすことにつながると考えられているメトホルミンの作用は、以下の通りです。
・抗酸化作用
・抗炎症作用
・がん抑制遺伝子の活性化
・抗老化作用
・抗糖化作用
・サーチュイン遺伝子(SIRT1)の活性化
・食欲の抑制
・筋肉を増やす
・筋肉の回復を高めるなど
さらに、糖尿病予備群の人がメトホルミンを飲むことで糖尿病の発症を抑える効果もあります。
食欲を抑制する効果は、肥満や生活習慣病の予防やダイエットにも効果的です。
食欲を抑制する効果によって食事量が減ることで体に軽い負担がかかると、老化を防止することにもつながります。
また、筋肉への効果によって筋肉量が維持できることで、運動機能や免疫力の低下を防いでくれます。
そして、メトホルミンの作用によって心不全などの心血管疾患やがん、認知症の発症リスクが低下することも報告されています。
これらの要素が、健康寿命を延ばすことにつながるのです。
なお、メトホルミンは糖尿病の人だけでなく、健康な人にも老化を防止する効果を発揮すると考えられています。
なぜメトホルミンを飲むとこれらの作用が得られるかについては、次の項目で詳しく解説しています。
メトホルミンで若返り効果が得られる理由
メトホルミンによって若返り効果が得られる理由には、APMKやSIRT1が活性化することが挙げられます。
メトホルミンを飲むとミトコンドリアの働きが遅くなり、体は運動をした後や空腹時のように軽く負荷がかかった状態になります。
すると、体が負荷を回復させようとエネルギー代謝を調整する酵素であるAMPKや活性酸素を除去するSIRT1を活性化させるのです。
AMPKとSIRT1が活性化すると、以下の作用をもたらします。
・ミトコンドリアの機能回復
・がん抑制遺伝子の活性化
・抗糖化作用
・抗酸化作用(抗老化作用)
・抗炎症作用
・老化細胞の発生を遅らせるなど
これらの作用によって、肥満や様々な疾患の発症リスクを低下させたり、筋肉量を維持したりできるのです。
また、メトホルミンによってNAD濃度も上昇します。
NAD濃度が上昇すると、身体機能や認知機能の維持・向上が期待できるのです。
なお、NAD濃度はメトホルミンと似た働きをするNMNという成分を摂取することでも上昇します。
このように、様々な要素から健康寿命を延ばすことにつながる作用がもたらされているのです。
美容面での若返り効果
メトホルミンによって、美容面でも以下の若返りアンチエイジング効果が期待できます。
・筋肉量が増えて体が引き締まる
・肌つやが良くなる
・キメが整う
・たるみ、くすみの改善など
そして、メトホルミンにはダイエット効果も期待できます。
ただ体重を減らすだけではなく、脂肪の燃焼を促して筋肉を増やす働きにより健康的に痩せてスタイルの維持につながるのです。
なお、ダイエット効果は強すぎないため、痩せ型の人でも問題なく飲めます。
肌への効果は、「抗糖化作用」「抗酸化作用」「抗炎症作用」が関係しているとされています。
抗糖化作用は肌のハリを保つことにつながり、抗酸化作用はシミの元になるメラニンの抑制、抗炎症作用はニキビや肌荒れ防止に効果的です。
一方で肌への効果に関しては、メトホルミンは直接的な関係はないという意見もあります。
AMPKやSIRT1の活性化による体全体へのアンチエイジング効果は、肌への効果にも繋がるのではないかとされています。
メトホルミンによる若返りが注目された理由
メトホルミンによる若返りが注目された理由は、メトホルミンを飲んでいる人は飲んでいない人に比べて長生きする傾向があるというデータが示されたからです。
この研究は、糖尿病でメトホルミンを飲んでいる人と、メトホルミンを飲んでいない健康な人を対象におこなわれました。
いずれも70代の人で、6年間の生存率を検証しました。
その結果、糖尿病でメトホルミンを飲んでいた人の方は平均生存期間が15%長かったのです。
また、メトホルミンを投与したマウスは寿命が5%延びたという研究結果もあります。
他にも様々な研究で、メトホルミンはアンチエイジング効果が期待できるとされています。
メトホルミンによって実際に若返った例
メトホルミンによって実際に若返り効果が示された報告もあります。
この研究では、糖尿病でメトホルミンを飲んでいる人とメトホルミンを飲んでいない糖尿病の人の生体年齢を測定しました。
生体年齢とは、体の健康状態や老化の進行具合を示すものです。
生まれてから経過した年数を数える実年齢とは違います。
その結果、メトホルミンを飲んでいる人の方は生体年齢が平均2.77歳若かったのです。
この結果から、メトホルミンは老化を防止するだけでなく、実際に体を若返らせる可能性があることが分かりました。
メトホルミンのアンチエイジング目的での飲み方
メトホルミンをアンチエイジング目的で飲む場合の飲み方は、正式には定められていません。
糖尿病治療や不妊治療と違って、アンチエイジングはメトホルミンによる治療の適応がないためです。
一般的な飲み方としては、1回500mgを1日2回飲むことです。
ただ、メトホルミンは飲み始めたときと飲む量を増やしたときに副作用が出やすいという特徴があります。
そのため、1回250mgから飲み始めることがおすすめです。
そして、1日に飲める量は最大2250mgまでです。
副作用を引き起こすリスクが高まるため、1日の最大量は必ず守りましょう。
なお、メトホルミンは糖尿病ではない健康な人が飲んでも害はありません。
メトホルミンで若返りできる服用量
若返りはアンチエイジングと同じく、メトホルミンによる治療の適応がありません。
また、メトホルミンによる若返りの作用機序も研究が進められている段階です。
そのため、正式な用量は定められていません。
なお、メトホルミンによる生体年齢の若返りが報告された研究では、1日500mgを5年間以上継続して飲んでいる人のグループで平均2.77歳の若返りが確認されています。
メトホルミンによる若返りを期待して飲む場合も、少ない量から飲み始めて徐々に増量することがおすすめです。
メトホルミンとNMNの違い
メトホルミンとNMNの違いは以下の通りです。
メトホルミン | NMN | |
---|---|---|
分類 | ビグアナイド系 血糖降下薬 | ビタミンB3の1種 |
働き | ・余分な糖分を便に排出する ・肝臓での糖新生を抑制する ・筋肉の収縮力を高めて筋肉量を増やす ・脂肪燃焼を促進する ・血糖値を下げる ・食欲を抑制する |
・細胞のエネルギー生産を促進する ・細胞の老化を遅らせて細胞の若返りを促進する ・肌のキメを整える、ツヤが出る ・睡眠の質を改善する ・認知機能を向上させる |
大きな違いは、メトホルミンは医薬品でNMNは体の中にある成分でビタミンの一種であることです。
また、NMNはサーチュイン遺伝子を火星化させますが、メトホルミンはAMPKとサーチュイン遺伝子の2つを活性化させます。
ちなみに、NMNとは体内で生成される物質で、メトホルミンと同様にアンチエイジングに効果があるとされている成分です。
加齢に伴い体内でのNMNの生産量が減ると、体の機能や認知機能の老化が進むと考えられています。
減少したNMNはサプリや点滴などから摂取できます。
メトホルミンとNMNはそれぞれ以下のような人におすすめです。
〈メトホルミン〉
・食欲を抑えたい人
・筋肉量を増やして引き締まった体を目指している人
〈NMN〉
・肌のツヤやキメを整える効果を重視する人
・睡眠の質を上げたい人
ただし、アンチエイジングには適度な運動や栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠など生活習慣を整えることも重要です。
メトホルミンやNMNの力だけに頼らない心がけが大切です。
メトホルミンとNMNは併用できる?
メトホルミンとNMNは併用可能です。
併用によって、体の内側からも外側からも若々しさを実感できる可能性があります。
ただし、メトホルミンとNMNはいずれも既往歴や体質、健康状態によっては飲めない場合があります。
メトホルミンとNMNはどちらもアンチエイジング効果が期待できる成分です。
効率的にアンチエイジングをおこないたい場合は、メトホルミンとNMNの併用もおすすめです。
NMNによる若返りは危険性がある?
NMNはアンチエイジング効果がある成分で、NMNが配合されたサプリなども多く販売されています。
一方で、NMNはまだ研究段階の部分もあるため危険なのではないか?という意見もあります。
しかし、NMN自体には危険性はほぼありません。
というのも、NMNはビタミンの一種で人間の体に元々ある成分だからです。
そして、NMNは普段口にする食品にも含まれています。
ただ、使用方法や商品によっては危険性がある場合もあります。
例えば、サプリを過剰摂取した場合や、NMNを配合した商品でNMN以外の危険な成分が含まれていた場合などです。
そのため、用法用量を守り、購入するときは商品の成分表示を確認するなどの対策を取ると安心です。
まとめ
ここまでにお伝えしたことのポイントをまとめました。
- メトホルミンの様々な効果によって健康寿命が延びることが期待できる
- メトホルミンによって生体年齢が平均2.77歳若返ったという研究結果がある
- メトホルミンと似た働きをするNMNという成分がある
- メトホルミンは健康な人が飲んでも害はない
メトホルミンによる若返りやアンチエイジング効果は、まだデータが不十分で研究が続いている段階です。
しかし、生体年齢の若返りや様々な疾患を予防する作用が期待できることからメトホルミンによる若返りやアンチエイジング効果は世界中から注目されているのです。
Q&A
メトホルミンについてのよくある質問にお答えします。
Q.メトホルミンは筋肉が落ちる?
A. メトホルミンによって筋肉が落ちることはありません。
むしろ、メトホルミンの筋肉の収縮力を高める働きによって筋肉を増やし、引き締まった体を目指せます。
Q.メトホルミンで痩せるにはどのように飲むと効果的?
A. メトホルミンで痩せるには、まずメトホルミンを正しく継続して飲むことが重要です。
さらに、適度な運動やフォシーガやルベルサス、ゼニカルなど他の医薬品と併用するとより高いダイエット効果が期待できるとされています。
ただし、医薬品の併用は副作用を引き起こしやすくなるなどのリスクもあるため注意が必要です。
Q.メトホルミンは保険適用外?
A. メトホルミンが保険適用になるかは、使用する目的によって異なります。
2型糖尿病治療と不妊治療の場合は保険適用になります。
しかし、ダイエットや若返り、アンチエイジング目的でメトホルミンを使用する場合は自由診療になるため保険適用外です。