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イソトレチノインは怖いのか|副作用や好転反応を解説

イソトレチノインは怖いのか|副作用や好転反応を解説

イソトレチノインは、重症化したニキビなどに高い効果のある治療薬ですが、一部では「怖い」という意見もあります。

この記事では、イソトレチノインが怖いといわれる理由や、実際に危険なのか、どんな人が服用すべきかなどを解説していきます。

また、イソトレチノインの禁忌の紹介とともに、禁忌に当たる人の代用薬も紹介します。

ニキビに長年悩まされている人や、イソトレチノインの服用を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

イソトレチノインが怖いとされる理由

イソトレチノインが怖いとされる理由

イソトレチノインが怖いとされる理由に、副作用が多く、好転反応(治療を開始した直後に症状が一時的に悪化する現象)があることが挙げられます。
また、日本では未承認の治療薬であることも理由のひとつです。

しかし、イソトレチノインは、重症化したニキビにも高い効果を発揮することが証明されており、正しく服用すれば安全に治療を行うことができます。

副作用や好転反応から日本では承認されておらず、怖いとされていますが、実際は安全に服用でき、確実な効果を実感できる有益なニキビ治療薬なのです。

次の項目から副作用と注意事項について説明しているので、服用の前にしっかりと確認し、対処法を知っておきましょう。

イソトレチノインの副作用

イソトレチノインの副作用は以下の通りです。

皮膚症状 乾燥、湿疹、赤み、光線過敏症、ニキビの一時的な悪化、脱毛
乾燥 唇、皮膚、鼻粘膜の乾燥、乾燥からの鼻出血、ドライアイ
精神神経系 うつ(現在は因果関係がはっきりしていない。気分変調があった場合は内服終了)
期間障害 採血上の肝機能異常(AST、ALTの上昇)、炎症性腸疾患、膵炎、筋骨格痛
聴覚障害 耳鳴り、聞こえにくい
視覚障害 夜間の視力低下、角膜混濁
妊娠 先天異常、奇形児
その他 めまい、頭痛、嘔気、嘔吐、倦怠感、疲労

ここからは、これらの代表的な副作用について、詳しく解説していきます。

イソトレチノインの服用にあたって、理解しておくべき注意点も挙げているので、ぜひ参考にしてください。

乾燥

イソトレチノインの副作用 乾燥

イソトレチノインの副作用のひとつに、乾燥があります。

イソトレチノインには、皮脂の分泌を抑える働きがあるためです。

イソトレチノインを服用した場合、乾燥の副作用はほぼ100%の確率で発生します。
乾燥は皮膚だけでなく、目や鼻などの粘膜にも現れることが大きな特徴です。

特に唇の乾燥が発生する人が多く、中には「唇が乾燥した方がイソトレチノインの効果を感じやすい」という研究結果もあります。

イソトレチノインを服用する時は、ほとんどの人にこのような乾燥の症状が発生することを理解しておきましょう。

赤ら顔

イソトレチノインを服用すると、顔に赤みが発生したり赤ら顔になることがあります。

イソトレチノインの副作用である乾燥が進むことで、皮膚のバリア機能が低下し、赤みや炎症が出やすくなるのです。

イソトレチノインの副作用である乾燥、赤み、赤ら顔の症状は軽症であることが多いため、毎日しっかり保湿剤を使用することで対処していきましょう。

ちなみに、副作用の一方で、酒さと呼ばれるもともと赤ら顔の症状に悩んでいる人の治療にも、イソトレチノインの服用がおすすめされています。

脱毛

イソトレチノインの副作用として、脱毛が生じる可能性があります。

ただし、まれな副作用であり、発生する確率は服用した人の約2〜4%ほどです。

また、脱毛といってもいきなり大量に抜けるわけではなく、「なんとなく抜け毛が多くなってきたな」と感じる程度です。
髪の毛が細くなってきたと感じる場合もありますが、これも問題視するレベルではないとされています。

脱毛の症状は一時的なことが多く、ほとんどの場合イソトレチノインの服用を中止すればすぐに回復しますので、気にならないうちはイソトレチノインを服用継続して様子を見ましょう。

奇形児

イソトレチノインの重大な副作用のひとつに、胎児の催奇形性があります。

この副作用が発生する確率は非常に高くなっています。
その例として、妊娠初期(0〜13週)のあいだにイソトレチノインの影響を受けた胎児の約40%が、大きな奇形を伴うとされているのです。

このため、イソトレチノインは妊娠中の女性や、男女問わず妊娠を希望する人への服用が厳しく制限されています。
男女ともに、服用期間中とその前後1ヶ月間は確実に避妊をしなければなりません。

このように、イソトレチノインの重大な副作用に胎児の催奇形性が挙げられています。
リスクを理解し、服用中は注意しておきましょう。

イソトレチノインの副作用への対処法

イソトレチノインの副作用への対処法

イソトレチノインでよく発生する乾燥の副作用には、ワセリンをはじめとした保湿剤を常用してください。
また、皮脂の分泌量が減少することで体全体が乾燥するため、顔や唇、粘膜、手足など、部位に合わせた保湿が必要です。

そのほかの副作用については、症状が軽度であれば基本的に服用を継続して様子を見ましょう。
ただし、副作用が我慢できないほど辛くなった場合や、不安の症状がみられた場合は、すぐに服用を中止し医師に相談してください。

イソトレチノインの副作用はいつからいつまで

イソトレチノインの副作用には個人差がありますが、服用開始から1〜2週間程度で始まることが多いです。

1番発生しやすい乾燥の副作用は、イソトレチノインの作用上、服用しているあいだずっと続くと考えましょう。

そのため、服用中は、肌や粘膜など全身の保湿を徹底することが大切です。
皮膚や唇の乾燥はもちろん、目の乾燥もよくみられるため、目薬を使用するなどの工夫が必要になります。

また、鼻の中や口の中も乾燥することがあるので、加湿器の使用や水分補給などもおこないましょう。

乾燥以外の副作用については、人によってかなり個人差がありますが、頭痛や関節痛などの症状が突然発生し自然に治っていたというケースが多いです。

イソトレチノインの副作用は、服用後1〜2週間で始まります。
乾燥の症状はずっと続く場合が多いため、部位に合わせて対処していきましょう。

イソトレチノインの好転反応

イソトレチノインの好転反応

イソトレチノインを服用すると、一時的にニキビが悪化することがあります。

これは好転反応によるもので、肌が生まれ変わろうとして細胞が活性化している証拠です。

イソトレチノインで好転反応が発生する確率は、治療開始後の1ヶ月間で約30%とされています。
この一時的な悪化は、イソトレチノインが効果を発揮しているサインでもあるため、焦らずに服用を継続することが大切です。

このように、イソトレチノインの服用では、好転反応としてニキビが一時的に悪化する可能性があることを理解しておきましょう。

イソトレチノインの好転反応がひどい時の対処法

イソトレチノインの好転反応は、基本的に服用前のニキビが悪化するため、症状がひどいと感じることが多いです。

ほとんどの場合一時的なもので、少しずつ改善されていくので、治療開始から1ヶ月程度は服用を継続して様子を見ましょう。

ただし、我慢できないほどのかゆみや痛みがある、症状がまったく改善しないという場合は、服用を中止して医師に相談し、指示に従ってください。

イソトレチノインの好転反応はいつからいつまで

イソトレチノインによる好転反応は、服用を開始して約1〜2週間ほどで発生します。

この時期はニキビの悪化や肌の乾燥などの症状が増加することが多いですが、この状態は一時的なものです。

焦ることなく服用を継続することで、約4〜6週間で徐々に収まっていきます。

好転反応は治療が成功している証拠でもあるため、イソトレチノインの服用においてしっかりと理解しておきましょう。

次の項目からは、イソトレチノインによる治療が向いている人について解説していきます。
服用を迷っている人は、ぜひ自分の症状や悩みと照らし合わせてみてください。

イソトレチノインが適応する人

イソトレチノインが適応する人

イソトレチノインでの治療が向いている人は、以下の通りです。

▶一般的な治療薬(保険治療)で改善しなかった人
▶ニキビが再発してしまう人
▶ニキビ跡ができやすい人
▶体のニキビに悩んでいる人
▶定期的な通院が難しい人

次の項目から、これらの人になぜイソトレチノインが向いているのかを詳しく解説します。

また、ニキビが重症化した状態である難治性ニキビについては、別の記事でも詳しく解説しています。
興味のある人はぜひ、こちらもあわせてご覧ください。

一般的な治療薬(保険治療)で改善しなかった人

保険治療で処方された治療薬でニキビが改善しなかった人は、イソトレチノインによる治療を考えましょう。

重症化したニキビの場合、保険診療では通常、抗生物質が処方されます。
しかし、抗生物質は長期間使用することで耐性菌が発生するため、使用すればするほどニキビが治りづらくなってしまうのです。

一方、イソトレチノインには耐性菌の発生を抑える効果が期待されており、これまでの治療ではなかなか治らなかったニキビにも高い効果を発揮します。

このため、保険治療や抗生物質でも改善しないニキビに対しては、イソトレチノインでの治療をおすすめします。

ニキビが再発してしまう人

ニキビが再発しやすい人は、根本的な原因を解決するためにイソトレチノインを服用しましょう。

ニキビが再発する場合、皮脂腺が肥大化したことで皮脂が過剰に分泌されている可能性が高くなっています。

イソトレチノインは、皮脂の分泌を抑えることで、肥大した皮脂腺を収縮させる作用があるため、すぐに再発してしまうニキビの原因を根本から解決できるのです。

さらに、皮脂量が減ることで毛穴が詰まりにくい肌になるので、服用を終えた後も継続してニキビの発生を抑えることができます。

再発するニキビに悩んでいる人は、イソトレチノインで根本的に治療をおこなうことをおすすめします。

ニキビ跡ができやすい人

ニキビができるとほぼ確実に跡が残ってしまう人は、イソトレチノインを服用してニキビの発生そのものを抑えましょう。

ニキビ跡は、ニキビの炎症によって肌がダメージを受け、メラニン細胞が活性化して茶色い色素沈着として残る状態です。
跡が残りやすい人は、ニキビをひとつも発生させないように意識する必要があります。

イソトレチノインは、皮脂腺を収縮させることでニキビができにくい肌にしてくれるため、ニキビ跡の予防にもつながります。

ニキビ跡ができやすい人は、イソトレチノインを服用してニキビの発生自体を予防しましょう。

体のニキビに悩んでいる人

イソトレチノインは、顔だけでなく、体にできるニキビに悩んでいる人にもおすすめです。

とくに背中は、顔と比べて皮膚が硬く、毛穴も厚いため、一般的な塗り薬だけでは効果的に対処できないことがあります。
また、皮脂が多いことからニキビが発生しやすいだけでなく、衣類の摩擦などが刺激になるので治りにくい場所となっています。

イソトレチノインは内服薬のため、場所を問わず内側からニキビの原因を解決できるのです。
さらに塗り残しなどの心配がなく、広範囲のニキビにも効果を発揮します。

このように、顔だけでなく体のニキビに悩んでいる場合は、ぜひイソトレチノインでの治療を試してみてください。

定期的な通院が難しい人

イソトレチノインの服用は、忙しく定期的な通院が難しい人に向いている治療方法です。

イソトレチノインは内服薬なので、ピーリングやレーザー治療などのようにこまめに通院する必要がないためです。

ピーリングやレーザー治療で肌を改善させる場合、2〜4週間おきに、5回ほどの施術を継続する必要があります。
一方、イソトレチノインでの治療は、自宅で服用するだけなので、こまめに通院する必要がありません。

このことから、ニキビ治療において定期的な通院が難しい人は、イソトレチノインによる治療が向いているといえます。

イソトレチノインの禁忌

イソトレチノインの禁忌

イソトレチノインの禁忌は以下の通りです。
これらに当たる人は、絶対にイソトレチノインを服用しないでください。

以下に当てはまらない場合も、不安がある人は服用前に必ず医師へ相談してください。

・妊娠中または妊娠の可能性がある人
・授乳中の人
・妊娠を希望している人(男女とも)
・肝機能障害がある人
・成長期の人
・精神障害がある人
・中性脂肪、コレステロール値が高い人
・ビタミンA過剰症の人
・イソトレチノインでアレルギー反応を起こしたことがある人
・ピーナッツ、大豆アレルギーの人

併用禁忌

イソトレチノインの併用禁忌は、以下の通りです。

・テトラサイクリン系抗生物質
→ミノマイシン、ミノサイクリン、ビブラマイシン、ドキシサイクリンなど
・ビタミンA製剤
・副腎皮質ステロイド剤、フェニトイン

テトラサイクリン系の抗生物質とビタミンAとの併用は、副作用を増強させることがあります。
副腎皮質ステロイド剤やフェニトインとの併用は、骨に悪影響を与える可能性があります。

ほかにも常用している医薬品がある人は、イソトレチノインを服用する前に必ず医師に相談してください。

イソトレチノインの注意事項

イソトレチノインの注意事項

イソトレチノインを服用する際の主な注意事項は以下の通りです。

また、これら以外にも不安な症状や気になる点がある場合は、すみやかに医師に相談しましょう。

・男女とも服用前1ヶ月、服用中、服用終了後1ヶ月は避妊をする。
・服用中、服用終了後1ヶ月以内の献血は控える。
・服用中と服用終了後1カ月間は授乳をしない。
・治療中は長時間紫外線を浴びることは避ける。また紫外線予防のために日焼け止めクリームなどを使用する。
・飲み忘れた場合は、次の服用時間になってから通常の量を服用する。服用し忘れても、2回分以上をまとめて服用しない。

また、これら以外にも不安な症状や気になる点がある場合は、必ず医師に相談しましょう。

その他の注意事項については、こちらで詳しく記載しています。

イソトレチノイン以外のニキビ治療薬

ここからは、これまで医薬品を使ったニキビ治療をしたことがない人や、イソトレチノインはまだ怖いという人におすすめのニキビ治療薬を紹介します。

さらに、イソトレチノインの禁忌に当たる人が使用できるニキビ治療薬も挙げていきます。

今回紹介する治療薬は、以下の4種類です。

▶皮脂を抑える薬
▶毛穴詰まりを解消する薬
▶抗生物質が含まれた薬
▶イソトレチノインの禁忌に当たる人におすすめの薬

また、ニキビ治療でよく使われる成分として、アゼライン酸も挙げられます。
アゼライン酸は、副作用のリスクが比較的低く、安全性が高いとされるニキビ治療薬です。

皮脂を抑える薬

皮脂を抑える薬は以下の通りです。

商品 トレチノイン アジダームクリーム
画像 トレチノイン(エーレットジェル) アジダームクリーム
特徴 ・皮脂腺の機能を抑える
・角質をはがして肌のターンオーバーを促進
・皮脂の分泌を抑える
・アクネ菌を殺菌する作用がある
参考価格 1本あたり
1,980円~
1本あたり
1,040円~
購入

ニキビは、皮脂の過剰分泌により毛穴が詰まり、治りにくくなることで重症化します。

ニキビを治し、再発させないためには、このような皮脂の分泌を抑える薬を使い、毛穴の詰まりを防ぐことが大切です。

毛穴詰まりを解消する薬

毛穴詰まりを解消する薬は以下の通りです。

商品 ユークロマプラス グライコクリーム
画像 ユークロマプラス グライコクリーム
特徴 ・角栓を除去し毛穴詰まりを解消する
・炎症を抑える
・毛穴に詰まっている皮脂や汚れを溶かす
・肌のターンオーバーを促進
参考価格 1本あたり
1,620円~
1本あたり
1,063円~
購入

ニキビは、皮脂や角栓、汚れなどが毛穴に詰まり、それを餌とするアクネ菌が増殖することで重症化していきます。

ニキビの重症化を防ぎ、再発させないためには、毛穴の詰まりを解消する薬を使ってアクネ菌が増殖しない肌にしていくことが大切となります。

抗生物質が含まれた薬

抗生物質が含まれた薬は以下の通りです。

商品 レボフロックス
(クラビット・ジェネリック)
クリンダマイシンゲル
画像 レボフロックス(クラビット・ジェネリック) クリンダマイシンゲル
特徴 ・抗菌力が強く、重症化したニキビにも効果的
・他の抗生物質とも併用できる
・アクネ菌の増殖を抑え、死滅させる
・軽度~化膿したニキビまで効果がある
参考価格 1錠あたり
25円~
1本あたり
1,620円~
購入

炎症が起きたニキビは、アクネ菌だけではなくブドウ球菌も増殖することでさらに重症化します。

ニキビの重症化を防ぐためには、抗菌・殺菌作用のある抗生物質を使い菌を死滅させることが大切です。

ただし、抗生物質は長期間使用すると耐性菌が発生し、効果を感じなくなっていきます。
過去に抗生物質での治療で効果がみられなかった場合や、1ヶ月~3ヶ月使用しても効果が見られなかった場合は、イソトレチノインへの切り替えを考えましょう。

イソトレチノインを服用できない人におすすめの薬

イソトレチノインが禁忌に当たる方におすすめの薬は以下の通りです。

商品 アジダームクリーム AKAMIN
(ミノマイシン・ジェネリック)
エピデュオゲル
画像 アジダームクリーム AKAMIN(ミノマイシン・ジェネリック) エピデュオゲル
特徴 ・副作用が少ない
・妊娠中、授乳中の人でも使用できる
・肝機能障害の人でも使用できる
・重度のニキビにも効く
・精神障害の人でも服用できる
・白ニキビ~赤ニキビまで幅広く効く
・12歳以上は使用できる
参考価格 1本あたり
1,040円~
1錠あたり
47円~
1本あたり
4,373円~
購入

これらの治療薬は、配合されている成分や、どんな作用があるのかはそれぞれ異なります。
使用する前に、詳細をしっかり確認しましょう。

イソトレチノインが効かない時

イソトレチノインは、基本的に重症化したニキビに対して高い効果を発揮しますが、全ての人に効果があるとは限りません。

肌の状態や服用開始からの日数、体質などによって個人差があるためです。

そこで、イソトレチノインによるニキビ治療を成功させるコツを以下にまとめました。

・適切な用量と服用期間(平均5〜6ヶ月程度)を守る。
・副作用が出ても適切に対処し、服用の中止や中断を避ける。
・服用中は、肌を常に清潔に保ち、適度に保湿をおこない、健康的な生活習慣を維持する。

イソトレチノインは、効果に個人差があるものの、基本的には重症化したニキビに対して高い治療成功率を示しています。

治療を成功させるためも、上記のような正しい方法で服用しましょう。

まとめ

イソトレチノインについて、この記事で解説したことをまとめました。

  • イソトレチノインが怖いといわれている理由は、副作用が多く好転反応もあることから、日本では未承認であるため。
  • しかし、イソトレチノインは効果が非常に高いニキビ治療薬であり、正しく服用すれば安全である。
  • イソトレチノインでの治療が向いている人は以下の通り。
    ▶一般的な治療薬(保険治療)で改善しなかった人
    ▶ニキビが再発してしまう人
    ▶ニキビ跡ができやすい人
    ▶体のニキビに悩んでいる人
    ▶定期的な通院が難しい人
  • イソトレチノインは、妊娠を望む人や、妊娠中の人、授乳中の人などは服用できない。
  • イソトレチノインを服用できない人におすすめな代用薬は、アジダームクリーム、AKAMIN、エピデュオゲル。
  • 個人差があるものの、基本的にイソトレチノインは、重症化したニキビに対しても高い効果を発揮している。

イソトレチノインは、日本では未承認の治療薬であるため不安と感じる人もいますが、正しく服用することで重症化したニキビにも高い効果を発揮します。

ニキビが治らない、すぐに再発してしまうと悩んでいる人は、ぜひイソトレチノインでの治療を考えてみてください。

【参考文献】日本皮膚科学会ガイドライン-尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023(PDF)

Q&A

Q&A

イソトレチノインに関してよくある質問をまとめました。

Q.イソトレチノインは途中でやめられますか?

A. イソトレチノインは、平均的に5〜6ヶ月間継続して服用します。

途中で服用をやめてしまうと、十分な効果が得られない可能性があるため、やむを得ない場合以外の中止は避けてください。

服用初期に一時的な好転反応が現れる可能性がありますが、この場合も中止せずに継続してください。

Q.イソトレチノインは個人輸入できますか?

A. イソトレチノインは個人輸入できますが、以下のルールがあります。

・医師の処方箋がある
・指示書に従い、必要な手続きをおこなう

イソトレチノインの服用には、まれに精神症状の副作用が報告されています。

精神症状は命の危険を伴う可能性もあるため、医師の診断を受け、服用を判断してもらう必要があります。

Q.イソトレチノインを服用中に脱毛を受けられますか?

A. 基本的に、イソトレチノインの服用中、または服用終了後1ヶ月未満のあいだは、脱毛などのレーザー治療は受けられません。

イソトレチノインは全身の乾燥が副作用として現れるため、この状態でレーザー脱毛をおこなうと、やけどなどの肌トラブルのリスクが高まります。
さらに、レーザー脱毛後の肌はより乾燥しやすくなるため、肌へのダメージが増大する可能性もあります。

ただし、イソトレチノインと脱毛などのレーザー治療を併用した場合、大きな有害事象が報告された研究結果はありません。

基本的に、脱毛などのレーザー治療は、イソトレチノインの服用中または服用終了から1ヶ月未満の期間は受けられないと考えておき、どうしても必要な場合は医師へ相談しましょう。