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睡眠薬の服用をやめる-離脱症状克服のコツを紹介

睡眠薬の服用をやめる-離脱症状克服のコツを紹介

睡眠薬は基本的に長期間服用するべきではなく、不眠症状が改善したら適切な時期に服用をやめることが望ましいです。

とはいえ、睡眠薬の服用をやめるタイミングや、やめ方離脱症状などに不安を持つ人もいるかもしれません。

そこで、この記事では睡眠薬の安全なやめ方や、離脱症状克服のコツなどについて解説していきます。

睡眠薬をやめるタイミング

睡眠薬をやめるタイミングは、不眠症が改善して眠れるようになったときです。

不眠症が改善し、一定期間再発しなければ睡眠薬の減薬や断薬を試みます。
症状が改善していないうちに服用をやめてしまうと、不眠症が再発したり悪化したりする可能性があるため、自己判断せず医師の指導のもとでおこないましょう。

不眠症が改善しているか判断する基準は、以下の2点です。

①夜間の不眠症状が改善している
②睡眠の質が改善し、日中の心身の調子が良い

このように、不眠症が改善して眠れるようになったときに、睡眠薬をやめることを検討します。

睡眠薬を安全にやめるには

睡眠薬を安全にやめるには、少しずつ睡眠薬の服用量を減らしていきます。

その理由は、急に服用をやめたり、一気に量を減らすと離脱症状が起こる可能性があるからです。

服用量を減らすときは、例えば1種類の睡眠薬を1/4錠減らして1~2週間様子を見て問題なければ、さらに1/4錠減らす(半錠だけ服用する)といったように、時間をかけて段階的に減らしていきます。

なお、睡眠薬を2錠以上や2種類以上服用している人や、長期間服用している人はより慎重に減らしていく必要があります。
減量する睡眠薬の種類も決まっているので、自己判断せず医師に相談しながらおこないましょう。

このように、安全に睡眠薬をやめるためには、時間をかけて少しずつ服用量を減らす必要があるのです。

睡眠薬の離脱症状とは

離脱症状とは、長期間服用している医薬品の量を減らしたり、やめることで生じる不快な症状のことです。

睡眠薬の離脱症状は、長期間・高用量の服用や急な減薬や断薬などが原因となって起こります。

睡眠薬の離脱症状で起こる具体的な症状は、以下の通りです。

精神症状 身体症状物
・不安
・不眠
・イライラ
・抑うつ
・焦燥感
・せん妄
・記憶障害など
・動悸
・頭痛
・吐き気、嘔吐
・めまい
・痙攣
・頻脈
・発汗
・食欲不振など

主な症状として、動悸や頭痛、めまい、イライラなどの症状が起こるとされています。

睡眠薬の離脱症状で悪夢を見ることはあるのか

睡眠薬の離脱症状で悪夢を見ることがあります

悪夢を見る原因として挙げられるのは、レム睡眠の発現回数の増加です。

ベンゾジアゼピン系または非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、服用中はレム睡眠の発現が抑えられていますが、急に断薬するとレム睡眠の発現回数が明らかに増えたり、持続時間が延びます。

そのため、睡眠薬の離脱症状として悪夢を見る回数が増えることがあるのです。

睡眠薬を長期間服用するとどうなるのか

睡眠薬の長期間の服用によって、依存が生じることがあります

依存性があるとされる睡眠薬の種類は、ベンゾジアゼピン系非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。
ベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬の作用が、脳にある依存を起こす神経の動きを活性化させて、ドーパミンの放出量が増えることで、依存を起こすとされています。

そのため、ベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬を長期間服用すると依存が生じる可能性があるのです。

離脱症状(依存)が起こりやすい睡眠薬の種類

離脱症状が起こりやすい睡眠薬の種類は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬です。

これは、睡眠薬の依存性が関係しています。

その中でも、作用時間が短いものはとくに離脱症状が起こりやすいです。
代表的なベンゾジアゼピン系睡眠薬には、ハルシオンレンドルミンサイレースが挙げられます。

また、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬でも離脱症状が起こることがあります。

睡眠薬の離脱症状が起こる期間

離脱症状が起こる期間は、睡眠薬の血中半減期や体質などによって異なります。

その理由は、体内から睡眠薬の成分がなくなるまでにかかる時間に違いがあるからです。

例えば、短時間型の睡眠薬は服用をやめたり、減量してから1~2日後から症状が現れ始めて2~4週間継続します。
また、長時間型の場合は、2~7日後から症状が現れ始めて2~8週間続くとされています。

なお、離脱症状には個人差があるため、体質などによって離脱症状が起こらない人や、長期間症状が続く人もいるのです。

そのため、睡眠薬の血中半減期や体質などによって、離脱症状が起こる期間は異なるのです。

睡眠薬の離脱症状への対処法

睡眠薬の離脱症状が起こったときの対処法は以下の通りです。

・体が慣れるまで少し様子を見る
・睡眠薬の服用量をもとに戻す

睡眠薬の離脱症状は、服用量を減らした状態に体が慣れれば改善するといわれています。
そのため、しばらくその量を保って症状が治まるのを待ちましょう。

ただし、生活に支障をきたし続けたり病状が悪化したりするような重度の離脱症状の場合は、減薬をやめる必要があります。

様子を見るべきか、減薬をやめるべきかの判断が難しい場合は医師へ相談してください。

まとめ

睡眠薬と離脱症状について解説したことをまとめました。

・長期間服用している睡眠薬を急にやめたり減らしたりすると、離脱症状が起こることがある
・離脱症状はベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬で起こりやすい
・離脱症状が起こった場合は、少し様子を見るか医師へ相談する

睡眠薬は、不眠症状が改善したら適切な時期に服用をやめたり、量を減らすべきとされています。

離脱症状を避けて安全に睡眠薬の服用をやめるためには、やめるタイミングや睡眠薬の服用量の減らし方が重要なポイントです。