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リベルサスの副作用について徹底解説!
話題のメディカルダイエットの中でも、主に食欲を抑えることでダイエット効果を発揮するリベルサス。
しかし、優れた医薬品である一方で副作用も存在するため、飲む際は要注意です。
「主な症状は?」
「どのくらいの頻度で起こる?」
「副作用が出た場合の対処法は?」
この記事では、リベルサスの副作用について、解説していきます。
リベルサスの主な副作用とは?
リベルサスの主な副作用としては、吐き気、下痢、食欲減退、頭痛、糖尿病網膜症、便秘、嘔吐などが報告されています。
頭痛や糖尿病性網膜症を除けば、主に胃腸関係の症状が多く見られるのが特徴といえます。
そのほかにも、
・めまい、味覚障害、消化不良
・口渇、脱水症状
・頻尿
といった副作用が起こる可能性があります。
さらに、腸閉塞や甲状腺関連の症状が出ることもあります。
腸閉塞は、文字通り腸管が詰まって閉塞状態になってしまうことで、腹痛や吐き気などが主な症状です。
また、甲状腺は喉仏の下に位置する器官ですが、症状として腫れてしこりが生じます。リベルサスを飲んだ後、首を触ってみてコリコリとしたしこりが生じた場合、要注意です。
ちなみに、糖尿病網膜症とは糖尿病の合併症のひとつです。
糖尿病によって血糖値が高くなりすぎると、網膜の血管に障害が生じて視力が下がり、放置すると失明することもあるため、注意が必要です。
ただし、リベルサスによって健康な人が糖尿病網膜症を起こすわけではなく、糖尿病網膜症が悪化する可能性があるとされています。
もともと網膜症を患っている人がリベルサスを飲む場合は注意が必要となっています。
このようにさまざまな副作用がある中で、とくに頻度が高く、注意が必要なのは胃腸障害です。
次に、胃腸障害について詳しく解説します。
胃腸障害
複数報告されている副作用の中でも、最も頻度が高いとされているのが胃腸障害です。
胃のむかつきによる吐き気が起こるケースが多く、耐えられずに嘔吐してしまうことも少なくありません。
また腹痛、下痢なども症状として挙げられます。
吐き気や下痢の症状は、リベルサスを飲んだ人の5%が悩まされているといわれています。
そんな胃腸障害の原因として挙げられるのは、リベルサスの作用のひとつである「胃排泄遅延作用」です。
このリベルサスの作用は、ダイエット効果をもたらすものであり、副作用の原因になりうるのです。
胃排泄遅延作用は、胃から腸への食物の移動が遅延することを指します。
食事で口にした食べ物が胃の中に長くとどまり、腸へとなかなか移動してくれないという状況です。
しかし人によっては、胃に長く食べ物がとどまることで胃のむかつきを覚えることがあります。
これが吐き気、嘔吐を催す直接的な原因になるわけです。
またそれに伴い、腸での消化にも異常を生じて下痢が起こることもあります。
ただし、この現象が起きたからといって必ず吐き気などの胃腸障害が現れるわけではなく、胃腸障害が起こる可能性があるという話です。
リベルサスの重大な副作用とは?
上で見たように、リベルサスの副作用で頻度が高いのは吐き気、嘔吐、下痢などの胃腸障害ですが、飲み始めてから2~3週間で収まっていくのが一般的です。
一方、リベルサスにはいくつかの重大な副作用も報告されています。
「低血糖」「急性膵炎」「胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸」です。
低血糖
低血糖とは、文字通り血液中の糖分(ブドウ糖)が基準よりも低い状態のことです。
具体的には、通常70~99mg/dl(空腹時)で保たれている血糖値が下がり、70mg/dl以下になることを指します。
低血糖の症状には、前段階として現れる「警告症状」と、より重度な「中枢神経症状」とがあります。
警告症状は、血糖値の低下に伴う自律神経の反応によるもので、血糖値70~60mg/dlで起こります。さらに血糖値が50mg/dlになると、中枢神経に影響してより深刻な症状に発展するのです。
具体的な症状を表にまとめると、以下の通りです。
血糖値 | 症状 |
---|---|
70mg/dl | 悪心、空腹感、あくび |
50mg/dl | 無気力、倦怠感、計算力減退 |
40mg/dl | 発汗(冷や汗)、動悸(頻脈)、震え、顔面蒼白、紅潮 |
30mg/dl | 意識消失(意識が朦朧とする、気を失う)、異常行動 |
20mg/dl | けいれん、昏睡 |
※症状が現れる血糖値には個人差があります。
※30mg/dlの「異常行動」とは、「普段の性格からは考えられない行動をとる」「意味不明なことを口走る」といった症状を指します。
血糖値が通常よりも下がると「なんとなく気持ち悪い」というところから始まり、さらに数値が下がると心身の力が入らなくなり、最終的には意識を保てなくなってしまうわけです。
また、人によっては急激に血糖値が下がることもあり、たいへん危険です。
とくに屋外にいる場合など、意識消失のレベルまでいくと重大な事故に発展する恐れがあります。
たとえば、高所での作業は転落の危険性が高いため、要注意です。
自動車や自転車の運転も、周囲を巻き込んだ大惨事に発展する可能性があるため、注意しましょう。
急性膵炎
急性膵炎とは、膵臓が炎症を引き起こすもので、約90%の人が自覚するとされています。
最も多い症状は腹痛で、
・立っているのが困難なほどの激痛が起こる
・胃、へその上など上腹部に痛みが現れる
というのが特徴です。
また腹痛以外の症状として、嘔吐や発熱、背部痛(背中側の痛み) 、食欲の低下や腹部膨満感(お腹が張っている感じ)、全身の倦怠感、黄疸、下痢が挙げられます。
背部痛が現れるのは、膵臓がちょうど胃の裏側に位置しているためです。
急性膵炎の直接的な原因は、膵臓が生み出す消化酵素が膵臓そのものを消化することです。
膵臓はデンプン、脂肪、タンパク質を消化するための消化酵素を生み出しています。
酵素が含まれた膵液を腸に送り込み、食べ物を消化させるのが主な役割です。
しかし、なんらかの原因で膵臓の機能が低下すると、消化酵素が膵臓にダメージを与えます。
結果として腹痛、背部痛、嘔吐といった症状が現れることになり、放置すると周囲の内臓や器官にも悪影響を及ぼし、多臓器不全を引き起こす可能性もあります。
そのため、急性膵炎と診断された場合は、どれだけ軽症であったとしても入院治療が必要です。
ちなみに、リベルサスを飲むことで急性膵炎が起こるのは、リベルサスが膵臓に少なからず負担をかける医薬品であるからです。
リベルサスには、膵臓にある「GLP-1受容体」に結合してインスリンの分泌を促し、血糖値を下げる作用がありますが、この働きが膵臓に負担をかけてしまうのです。
なお、急性膵炎と診断された場合、リベルサスを飲むことはできません。
胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸
発症するのは非常に稀ですが、胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸といった症状が副作用として起こる場合があります。
いずれも胆嚢や胆管に異常が起きることで生じます。
胆嚢は、肝臓で作られた「胆汁」を貯め、濃縮する働きを担っています。
胆汁は脂肪を消化するために不可欠な液体であり、健康な状態であれば、食後の十二指腸に送り込まれます。胆嚢がギュッと収縮して胆汁が絞り出され、腸に送り込まれる仕組みです。
しかし胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸を引き起こすことで、そのような機能に支障をきたします。
具体的な症状は、それぞれ以下の通りです。
副作用 | 症状 |
---|---|
胆嚢炎 | 腹部の不快感、腹痛 |
胆管炎 | 発熱、腹痛 |
胆汁うっ滞性黄疸 | 皮膚や目が黄色くなる |
これらの症状が引き起こされる直接の原因は、胆嚢結石(胆石)が生じることにあります。
胆嚢結石は胆汁に含まれる成分が固まって結晶化したものであり、胆嚢や胆管にダメージを及ぼして炎症を引き起こします。
リベルサスを飲むことによって胆嚢炎などが起きるのは、リベルサスに「胆嚢収縮抑制作用」があるためです。
胆嚢収縮抑制作用は、リベルサスを含む「GLP-1受容体作動薬」全般に見られる作用で、文字通り胆嚢の収縮を防いでしまうことを指します。
胆汁が絞り出されないままになることで胆嚢結石が生じやすくなってしまい、発症の原因となります。
リベルサスを継続して飲んでいる間に腹痛などの腹部症状が起きた場合、これらの副作用の発症が疑われるため、すみやかに飲むのをやめて医師に相談しましょう。
リベルサスの副作用が出やすい人
以下の条件に当てはまる人は、そうでない人に比べるとリベルサスの副作用が出やすい傾向にあります。
・栄養状態の悪い人
・食事が不規則な人
・食事を十分に摂れていない人
・衰弱している人
・激しい筋肉運動をしている人
・飲酒量の多い人
また、特定の病気を患っている方などは、飲むことによって重大な副作用を引き起こす可能性があるため、「禁忌」に指定されています。
なお、リベルサスの危険性については以下の記事で解説しています。参考にしてみてください。
リベルサスの副作用はいつから発症?いつまで続く?
個人差がありますが、リベルサスの副作用は飲み始めてから2~3週間で発症する傾向にあります。
とくに起きやすいタイミングは「飲んでから1時間以内」です。
飲んでから1時間以内に有効成分の血中濃度が上昇し、発症しやすくなります。
また、リベルサスを飲み始めたときや、「少量では効果がないから」と用量をアップしたあとに起こりやすいという性質もあります。
1回で飲む用量が多いほど副作用が出やすい傾向にあるのも注意点のひとつです。
そして、いったん発症した副作用は、これもまた個人差がありますが一般的に3週間ほど続きます。
飲むのを2~3週間続けているうちに徐々に軽くなっていくケースが多いため、多くの場合、飲んでいる間は永遠に副作用に悩まされるわけではありません。
重大な副作用として紹介したものでない場合、ひとまず飲み続けてみることをおすすめします。
ただし、重症な場合や3週間以上続く場合は飲むのをやめて医師に相談しましょう。
副作用の頻度
ここでは、主な副作用について頻度別に分類してまとめてみました。
頻度 | 症状 |
---|---|
5%以上 | 胃腸障害 |
1~5%未満 | 代謝及び栄養障害、神経系障害、眼障害、胃腸障害 |
0.5~1%未満 | 神経系障害、胃腸障害、全身障害および投与部位状態 |
頻度不明 | 免疫系障害、心臓障害、胆肝道系障害 |
こうして見てみると、最も頻度が高い胃腸障害(吐き気、嘔吐、下痢など)は「5%以上」という数値になっているものの、それ以外の副作用は発生頻度がきわめて低いことがわかります。
もちろん油断は禁物ですが、たとえば重大な副作用のひとつとして紹介した「胆嚢炎」「胆管炎」を含む胆管道系障害は頻度が不明で、めったに起こるものではありません。
それほど心配しすぎる必要はないといえるでしょう。
リベルサスの副作用が出たときの対処法
リベルサスの副作用が出た場合、適切に対処することで症状を和らげることが可能です。
対処法は以下の通りです。
・胃腸障害が起きた場合、お腹を圧迫しない
・吐き気を抑えるために刺激物を避ける
・下痢のときは脱水症状に気をつける
・低血糖の症状が現れた場合、糖分を摂取する
ベルトや服などで腹部が圧迫されていると、胃のむかつきが増進されて吐き気がより強くなってしまうため、まずはお腹を楽な状態にしましょう。
左半身を下にして横になると胃腸の負担が軽減され、腹痛や下痢の症状を和らげることができます。
刺激物は、コーヒーやアルコール、香辛料、そのほか熱い料理などが挙げられます。
できるだけ控えるようにしましょう。
ブドウ糖の最適な摂取量は10~20mgです。ブドウ糖がなければ砂糖を10~20mg、それもなければ糖分を含む甘いジュースを200~350ml飲みましょう。
ブドウ糖が最も吸収が早いため、不安な人は「ブドウ糖タブレット」などを用意しておくと良いでしょう。
ちなみにアメやチョコレートなどのお菓子類は、不適切です。
お菓子類は糖分の消化吸収に時間がかかるうえに、とくにチョコレートは脂分を含んでいるためより吸収に時間を要します。
リベルサスの副作用が出にくい方法
副作用が出にくい方法をまとめてみました。
以下の通りです。
・胃腸障害を起こしにくくするには、普段から消化に良いものを食べること
・胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸を起こさないようにするためには、食事をしっかりとること
胃腸に負担が掛からないようにすることで、症状の発生を抑えることができます。
また、まったく食事をとらない時間が長く続くと、胆嚢が収縮せず、胆嚢炎などの直接原因となる胆嚢結石ができやすくなってしまいます。
リベルサスは「服用後30分間は絶飲食すること」という用法用量の決まりがありますが、それを守りつつも、食事はきちんと摂取することを心がけましょう。
ちなみに、リベルサスを飲んだ後、食事までの時間が長くなればその分だけ効果は高まりますが、一方で時間が空きすぎると副作用のリスクも高まるため、その兼ね合いには注意しましょう。
なお、リベルサスの正しい飲み方については以下の記事で解説しています。参考にしてみてください。
まとめ
- 症状は軽い副作用から重大な副作用と幅広く起こる可能性がある
- 副作用は服用1時間以内、飲み始めや用量アップ後に強く出るものの、服用を続けるうちに落ち着いていく
- 副作用の対処法は適切に対処することで症状を和らげることが可能
- 副作用が治まらない場合や重度の副作用を発症した場合は、医師へ相談してください
- 副作用が出にくくするために、普段から消化に良いものを食べることや食事をしっかりとることが大切
リベルサスは、副作用の可能性がある医薬品ですが、重大な副作用でない限りそれほど心配する必要はありません。
また、比較的頻度が高い胃腸障害などの副作用も、消化の良い食事を心がけるなどして出にくくすることができます。
Q&A
ここでは、リベルサスの副作用に関する「よくある質問」をまとめてみました。
より安心してリベルサスによるメディカルダイエットを進めるため、ぜひチェックしてみてください。
Q.リベルサスを飲むとうつになりますか?
A. 飲んだ人が必ずそうなるわけではありませんが、リベルサスを飲むことで稀に“抑うつ状態”になってしまう人がいます。
具体的には、「憂鬱な気持ちになる」「気分が落ち込む」といった症状が挙げられます。
また、もともと抑うつの傾向がある人は、リベルサスを飲むことで増進される可能性があるため、要注意です。
実際のところ、うつ病を発症している人、うつ病の治療のために精神安定剤を飲んでいる人、抑うつによる自殺企図がある人はリベルサスを飲めないとされています。
Q.リベルサスを飲むとかゆみが出るのはなぜですか?
A. 「リベルサスを飲めばかゆみが出る」というデータはありません。
ただし、重大な副作用のひとつである「胆汁うっ滞性黄疸」の症状に、全身性のかゆみが含まれています。
溜まった胆汁の成分が皮膚に広がって蓄積し、かゆみをもたらすというのがそのメカニズムです。
かゆみの強さには個人差がありますが、「かゆいところを掻いても収まらない」「かゆみ止めの薬を使っても良くならない」というケースが多く見られます。
皮膚に黄疸が現れ、しかもかゆいという場合は「胆汁うっ滞性黄疸」を発症している可能性があるため、念のため医師の診察を受けることをおすすめします。
Q.リベルサスを飲むと眠気が出ることがある?
A. リベルサスを飲むことで眠気が出ることがあります。
眠気が起きるのは、血糖値が低くなっていることが原因であると考えられます。
とくに、「眠いだけでなく体のだるさもある」という場合、血糖値が低くなっている可能性があるため、糖分を摂取して数値を上げることが必要です。
このような症状がある場合は、ブドウ糖の摂取がおすすめです。