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リベルサスの飲み方

リベルサスの飲み方

リベルサスは「GLP-1受容体作動薬」という種類の医薬品であり、2型糖尿病の治療ダイエットのために使用されています。
有効成分セマグルチドには、「血糖値を下げる」「食欲を抑える」などさまざまな効果があります。

ただし、リベルサスの飲み方は特殊です。
飲むときの水の量や、飲んだ後の過ごし方などが細かく決められており、それらを守らなければ十分な効果を得られない可能性があります。

そこで、この記事ではそんなリベルサスの飲み方について徹底的に解説していきます。

リベルサスの正しい飲み方

リベルサスの正しい飲み方

リベルサスは1日1回1錠、空腹時に少なめの水で飲みます。
以下、基本的な飲み方について要点をまとめてみました。

・1日1回1錠、120ml(コップ約半分)以下の水で飲む
・飲むタイミングは起床時がおすすめ
・飲んだ後は少なくとも30分は飲食禁止
・はじめは3mgから飲み始め4週間続けた後、問題ないようであれば維持量である7mgに移行する
・7mgでも効果が感じられない場合、より大きな効果を求める場合は、同じく4週間続けたあと14mgへ移行する

これらの正しい飲み方を守ることで、正しくダイエット効果を得ることができます。

では次に、リベルサスのNGな飲み方について解説していきます。

リベルサスのNGな飲み方

リベルサスのNGな飲み方

リベルサスのNGな飲み方は、主に3点あります。

まず、リベルサスは水以外で飲むことができません
お茶やコーヒー、服薬ゼリーなどを使うと有効成分の吸収に悪影響が生じ、十分な効果を得られなくなる可能性があるためです。

2点目は、リベルサスを飲んだ後、少なくとも30分間は飲食をしてはいけないということです。
30分が経過しない段階で飲食をすると、体はリベルサスの有効成分を十分に吸収できません。
なお、飲食だけでなく、他の医薬品やサプリメントなどを飲むのもNGです。

さらに、シートから出した錠剤を割ったり、粉砕したり、飲む際にかみ砕くなどは禁止されています。
正常な効果を得られなかったり、副作用が強く現れたりする可能性があるためです。

以上の点に注意し、用法用量を守って飲みましょう。

なぜ空腹時に飲むのか

リベルサスは、胃で有効成分が吸収される医薬品です。
そのため、胃の中に食べ物や飲み物がある状態だと、消化の際に分泌される胃液で有効成分の吸収が妨げられてしまいます
上記の理由から、リベルサスは空腹時に飲むことが決められています。

ただし、空腹状態を無理に長引かせるのは控えましょう。
結果的に血糖値が基準値を下回り、低血糖を引き起こす恐れがあるためです。
低血糖は、重症化するとけいれんや昏睡に陥ることもあり、たいへん危険です。
絶飲食は30分~2時間を目安にしてください。

なぜ120ml以下の水で飲むのか

有効成分の吸収率が、飲む水の量によって変化するためです。
では、なぜ「120ml以下」という量が指定されるようになったのか、解説していきます。

成人男性を対象に、50mlの水で飲んだ人240mlの水で飲んだ人で比較し、飲む水の量によって有効成分セマグルチドの吸収量が変化するのか、実験がおこなわれました。
その結果、「240mlの水で飲むと有効成分の吸収量や血中濃度がかなり低くなる」と判明しています。

また、同じく50ml120mlで比較されましたが、こちらは吸収量や血中濃度に大きな違いはありませんでした。
そのため、120ml以下の水であれば問題ないと判断されたのです。

ちなみに、「120ml以下の水」だけだとイメージしにくい人もいるでしょうが、紙コップ半分程度と思っておけば問題ありません。

なぜ飲んでから30分は絶飲食なのか

飲んだ後の絶飲食の時間によって、有効成分の吸収に差が出るためです。
具体的にどれだけ絶飲食の時間を取ればよいのか、15分、30分、60分ごとに実験がおこなわれた結果、30分あればリベルサスが作用するのに十分な量を吸収できることがわかりました。

なお、絶飲食の時間が長いほど、有効成分の吸収量や血中濃度が高くなることもわかっています。
飲んだ後で2時間は空けるのが理想であるとされています。

とはいえ、リベルサスを飲んで2時間後に朝食を摂ろうとすると、かなり早い時間に起床する必要があり、あまり現実的ではありません。
上記のように30分もあればリベルサスの作用に必要な量が吸収されるため、無理のない範囲で絶飲食の時間を取りましょう。

なぜ2錠飲んではいけないのか

有効成分の吸収に悪影響を及ぼす恐れがあるためです。
リベルサスの錠剤には、SNACという吸収促進剤(添加物)が含まれています。
この添加物によって胃から有効成分を吸収できるようになり、「飲めるGLP-1受容体作動薬」として開発された経緯があります。

SNACは、リベルサス1錠の中に最適な量が含まれているため、2錠まとめて飲むのはNGです。
胃の中の添加物の量が2倍になった結果、有効成分の吸収に悪影響を及ぼします。

具体的には、SNACはリベルサス3mg錠、7mg錠、14mg錠のいずれの規格でも均一に300mg含まれています。
たとえば、リベルサスを7mgから14mgに増量する場合、「7mg×2錠」で飲むのではなく、新たに14mg錠を準備しましょう。

リベルサスを飲み忘れた場合

リベルサスを飲み忘れた場合

とくに、リベルサスを飲むのに慣れていない時期は、リベルサスを飲み忘れることがあるでしょう。
その場合、当日は飲まず、次の日から飲むのを再開してください

また、次の日は飲み忘れてしまった分を含めて2錠飲んではいけません
先述の通り、リベルサスには1錠ごとに最適量のSNACが含まれており、2錠まとめて飲むと最適な量を超えてしまうためです。
1日1回1錠という決まりを守って飲みましょう。

リベルサスを飲んでから二度寝した場合

リベルサスを飲んでから二度寝した場合

リベルサスを飲むにあたって、二度寝は「禁忌」とまではされていないものの、おすすめはできません。
なぜなら、リベルサスを飲んだ結果、低血糖になる可能性があるためです。

リベルサスを飲んだ人が必ず低血糖になるわけではありませんが、二度寝しているうちに低血糖を起こすと、症状に気付かず重症化してしまう恐れがあります
低血糖が重症化すると昏睡状態に陥り、命に関わることもあります。
起床時にリベルサスを飲んだ後は、できるだけ二度寝しないような過ごし方を工夫しましょう。

リベルサスを保管するときの注意点

リベルサスを保管するときの注意点

リベルサスの錠剤は湿気と光に弱い性質があります。
とくに、湿気には注意が必要です。

そのため保管にあたっては、
・PTPシートをミシン目以外のところでカットして切り離す
・PTPシートから錠剤を取り出してケースに移し替える

などはしないでください。
錠剤が外気に触れ、湿気の影響を受けることで性質が変化してしまう可能性があります。
その結果、思うように効果を得られなかったり、副作用が強く現れる恐れがあります。

PTPシートに入った状態のまま室温(1℃~30℃)で保管し、飲む直前に取り出しましょう

リベルサスのより効果的な飲み方

リベルサスのより効果的な飲み方

リベルサスを飲んでも効果が出にくいと感じている人、またはリベルサスの効果をよりしっかりと実感したいという人は、リベルサスだけに頼らないよう意識しましょう

リベルサスは、主に食欲を抑制することでダイエット効果をもたらす医薬品であり、飲んだからといってすぐに体重が落ちるわけではありません
あくまでダイエットをサポートしてくれる医薬品と考え、普段からダイエットに適した生活習慣を心がけましょう。

具体的には、
・食べ過ぎに注意する
・運動不足にならないようにする

といったことが挙げられます。

まとめ

では、ここまでの内容をまとめてみましょう。

  • 1日1回1錠、空腹時に120ml以下(コップ約半分ほど)の水で飲む
  • 飲むタイミングは起床時がおすすめ
  • 飲んだ後は少なくとも30分は飲食禁止、他の薬を飲むことも禁止
  • PTPシートそのままの状態で室温(1℃~30℃)で保管しておき、飲む直前に取り出す
  • 飲むときに、割る、粉砕する、かみ砕くなどはしてはいけない
  • 飲み忘れた場合その日はスキップし次の日から再開する
  • 1度に2錠飲んでしまうと効果に悪い影響が出るため1日1回1錠は必ず守る

リベルサスは、グー薬局でも取り扱っています。
こちらから購入できるので、ぜひチェックしてみてください。

Q&A

Q&A

ここでは、リベルサスの飲み方に関連した「よくある質問」をまとめてみました。

Q.リベルサスを寝る前に飲んではダメですか?

A. おすすめはできません。
リベルサスの有効成分は、胃の中に食物などが残っているとうまく吸収されず、効果の減弱を招きます。
一般的に食事を摂ると胃の中が空になるまで3~5時間を要すことから、リベルサスを飲む際は6時間以上の絶飲食を経た後が望ましいとされています。

寝る前のタイミングだと、夕食の時間も考えると胃の中が空になっているとは考えにくいため、あまりおすすめはできません。
睡眠を経てしっかり胃の中が空になっている起床時がおすすめです。

Q.朝食をとらなくてもリベルサスを飲めますか?

A. 飲めます。
そもそもリベルサスは空腹状態で飲まなければならないため、飲む前に朝食を摂るのはNGです。
また、リベルサスを飲んだ後は少なくとも30分間は絶飲食をする必要があります。

ただし、空腹状態が長すぎると有効成分の血中濃度が高くなり、リベルサスの副作用である吐き気や低血糖を起こしやすくなるため、注意しましょう。

Q.お昼に起きたのですが、リベルサスを飲んでも大丈夫ですか?

A. 起床時であれば、時間に限らずリベルサスを飲んでも問題ありません
リベルサスは、毎日同じ時間に飲まなくてはいけない医薬品ではないためです。

ただし、飲む時間を固定することで、血中濃度を安定させて副作用のリスクを減らすことができます。
より安心してリベルサスを活用したいという人は、飲むタイミングを決め、なるべく毎日同じ時間帯に飲むことをおすすめします。